収集する数々の蓄音機で各地でボランティアイベントなどを行っている 下薗 大輔さん 真光寺在住 70歳
エジソンに憧れて
○…100年以上前の貴重な蓄音機からiPodまでを趣味で収集する「音の専門家」。蝋管や真空管ラジオなど自宅には数えきれないほどのコレクション。破損しているものは自身の手で修理し、地域活性化のためのイベントや児童館、高齢者施設でレコード演奏を行う。「年配の方は涙を流してくれたりする人もいます。レコードもその時代のもので聴くから感動が生まれる。当時の思い出が蘇ったりしてね」と微笑む。
○…敬愛してやまないのが発明王エジソン。小学生のころ伝記を読んだ衝撃がモノづくりの世界へ引きずり込んだ。「モノが少なかった時代だったから何処かから拾ってきたモノを分解して壊す所からはじめたんだ」。知識を広げ大学まで電子工学を専攻、目線は世界に。必要と感じた英語は学べる環境が少なく、横浜のアメリカンスクールに飛び込みで友人を作った。夢は叶い、アメリカの電気メーカーに就職。ニュージャージー州のエジソンに移る。
○…「実際に触ってこそ感動も喜びも生まれる。そこから発明のヒントだって生まれるはず」。昔のモノを動体保存するため、アメリカで収集、修理をはじめた。そんな姿を見続けてきた奥さんは「凄い集中力で。私よりエジソンを愛しているのかなって」と微笑む。エジソンの発明を聞くと「CD、DVD、ブルーレイ、セメント、パーマ、トースター…」話題が尽きない。
○『失敗しても、繰り返し繰り返し努力すること』。エジソンから学んだ大切なことを現在、指導員を務める町田市少年少女発明クラブで子どもたちに伝えている。「あまり口出しはしないように。困ったことを自分で解決する達成感を感じてほしい」と穏やかに語る。「老人が持ったまま死んでもしょうがないよ。僕の集めたものがいつか『子どもたちの夢』に繋がれば」。貴重なコレクションは常設で子どもたちが触れるような場所への寄贈を探している。次なるエジソンのために。
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