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町田 人物風土記

公開日:2017.01.19

ゼルビアレディースの監督に就任した
村上 裕子さん
町田市在住

愛され応援されるチームに

 ○…「本当にゼロからのスタートです。1から10まで、全てやっていますよ」。今年5月の開幕に間に合うようにセレクションの開催、選手の選定のほか、書類作成、ユニフォームデザイン、練習場所の確保、就職のあっせん、あいさつ回りなど、裏方もスタッフとともにすべて担当している。「本当にスタートできるのかなって不安になるときもありますよ」と笑うが、「選手にとっては人生をかける話。せっかく来てくれたのに、『開幕に間に合いませんでした。来年から』なんて言えませんものね」と張り切る。

 ○…仙台市生まれ。兄の影響で小学一年生からサッカーを始める。小学生・中学生・高校生と全国大会の常連チームとして活躍した。厳しい練習を経て、地方予選を勝ち抜いて、全国大会に行くとご褒美に「全国のすごい選手に会える」ことだった。相手も自分のことを待っていてくれて、「全国に行けば会える仲間」だった。「去年とは違うぞ。うまくなっただろ」とプレーでアピールしあった。全国に出場できなければ、「一人だけ取り残された」ような気持ちだった。

 ○…監督を引き受けたものの、運営や組織、練習体制などもこれから作り上げていかなければならない。高校生以上の女子チーム。2025年のなでしこリーグ参入を目指す。実力はもちろん、皆から応援され、子どもたちの目標となるチームを目指す。

 ○…指導や裏方などなんでもやらなくてはならない状況に、父親との会話が増えたという。中学生までコーチをしてくれ、現在も地元のスポーツ団で指導する立場の父親に、反発しながらも指導してもらった当時のことや組織作り、遠征の準備内容など聞いて勉強する。「選手だった当時は気が付かなかったことも教えてもらって、心強い先輩です」と笑う。気分転換は足の指にマニキュアを塗ること。「何も考えずに一心不乱に塗っています。皆に知られたくないな」と笑う。

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