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町田 人物風土記

公開日:2019.04.18

マジキッシュのボーカルでファーストフルアルバム『March』をリリースする
金子 辰造さん
小川在住 35歳

素直に、歌い続ける

 ○…「エレキギターそのものに魅せられた」。形、色、アンプに繋げばひずんだ音色が響く。モノとしてのギターが好きだ。「ちょうど、男の子がバイクとか機械仕掛けの物に熱中するのと似ているかも」。初めて手にしたのは中3のとき。バスケに打ち込んだ日々が過ぎて、エレキギターを弾く友人が触らせてくれた。間近で見たことがなく、アンプを通して音を出すことも知らなかった。「これを使って遊びたい」。そんな“初期衝動”だった。

 ○…カメラマンの父の背中を見て育った。「父はなんでも自分でやろう、作ってみようという人だった。だから、自然とそういう姿勢が身についているのかな」とはにかむ。ギターを始めて、最初にコピーしたのはJUDY AND MARYだった。姉が持っていたCDの中から選んだ。「ギターで遊ぶためには、というお題探しで音楽を漁っていった感じです」

 ○…相方の直正さんとの出会いは小学校。小川小、つくし野中、高校も、「一緒に音楽をやろう」と同じ都立の高校へ。「バンドに対して積極的でした。やっぱり、本気だったんですね」。お互い別の活動がひと段落した24歳のときに「マジキッシュ」を結成。「いろんな壁を感じていた時期で、もし直正と結成の話になっていなかったら、音楽をやめていたかもしれない」と振り返った。一番大事なのは「長く続けること」。そのためにライブを続ける。

 ○…ハードなロックに夢中だったけれど、自分でやろうとすると違和感があった。どこか「演じている」気がした。だから、自分の本音をクリアに歌にすることに。「そうしたら、楽になりました。いまは、人間が矛盾とか葛藤を、それらを抱えながらも生きていくんだよ、という気持ちを素直に歌えるようになっています」と明るく前を向く。

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