横浜市をホームタウンとし、新横浜を拠点とするプロアイスホッケーチーム、横浜GRITS(臼井亮人代表取締役)はこのほど、アジアリーグアイスホッケーへ正式加盟した。同チームの監督には町田市内在住、慶応大学での指導経験のある浅沼芳征氏(有限会社蔵家代表取締役)が就任した。
昨年5月に創設された横浜GRITS。中国や韓国がアイスホッケーの強化に本腰を入れるなか、国内では「競技だけでは生活が厳しく多くの才能が埋もれてしまう」状況にあったという。その危機感から臼井氏がプロチームの創設を決意。”やり抜く力”という意味の”GRIT”を名前にチームを発足した。浅沼氏が監督を務め、世界最高峰のナショナルホッケーリーグでのプレー経験を持つマイク・ケネディ氏がヘッドコーチを務める。
今回GRITSが加盟するのは、アジアリーグアイスホッケー。強豪の北米や欧州に肩を並べ五輪でのメダル獲得を目指し2003年に創設された。日本の5チーム(GRITSを含む)に加え、韓国とロシアからそれぞれ2チームと1チームが参加している。
新型コロナの影響により、現時点では試合開催の予定などは未定。先行きが見えない状況だが、代表の臼井氏は「リーグが始まったら一戦一戦がむしゃらにプレーし、戦い抜く姿勢を見せたい」と話す。
プロという名の社会人
「夢と生きる活力に満ちた社会を作る」がチームのビジョン。そのために「デュアルキャリア」「地域貢献」「アイスホッケーの普及・育成」を3つの柱として活動方針を掲げている。「デュアルキャリア」とは安心して競技を続けられる選手の在り方を実現するというもの。昨今のプロ選手は現役時代は輝くも、選手生命を終えた後のギャップが激しい。浅沼監督が慶応大学のコーチ、監督として学生の指導をするにあたり、そのような理由でプロ行きを断念する学生が少なくなかったという。社会人の一員となる人材育成を――。浅沼監督は「ホッケーだけでなく人間力、社会人力を引き出していきます。そのために自分のサラリーマン経験が生かせるし、求められている」と話す。そして「単なるプロ集団ではなく、これからのスポーツ社会に活力を与える一味違ったチームになる」と期待を込める。浅沼監督も老舗酒屋の社長と同チームの監督の両方で「デュアルキャリアプロ」としてのスタートを切る。
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