「真之山ふるさとの森を守る会」の代表を務める 渡辺 縁(ゆかり)さん 本町田在住
未来に向け森を守りたい
○…「森がなくなるかもしれない」。市街地でありながら緑が多く、澄んだ空気に包まれた住環境。朝からうるさいほどの鳥やセミの鳴き声に目が覚めるが、ここでの暮らしはとても気に入っている。「身近な自然がなくなるなんて考えられない」。守る会を立ち上げ、代表を務めることに迷いはなかった。声を上げると、地元自治会をはじめ多くの人が賛同し、強力なサポートの輪が広がっていく。「みなさん、きっと同じ思いなんだ」と嬉しくなった。
○…高ヶ坂で生まれ育ち、ずっと町田で生きてきた。小さいころの遊び場は芹ヶ谷公園。「釣り好きな父に連れられて、よく山歩きも楽しみました」。緑や生き物は身近な友だちだから、トカゲや虫は今も大好き。手芸、スポーツなど興味の範囲は広く、中学はバスケットボール部、高校は美術系の学校へ進んだ。
○…高校3年の長男を筆頭に男の子3人、小学4年の末っ子の長女を入れて4人の子を持つ。幼いころは両手にダンゴムシを持って喜んでいた長男も、今では虫への関心は薄い。週末は子どもの習い事などで忙しく、平日に森へ出かけるのが唯一の息抜き。「森に入って写真を撮っているときが至福の時間。1、2時間があっという間です」。生き物たちに囲まれていると、地球は人間のためだけにあるものじゃないと強く感じる。
○…庭に現れたカナヘビや芋虫を見つめ「みんな一生懸命に生きているんだな」と思う。会を立ち上げてからまだ1年。「将来的には森の中にベンチやテーブルを置いて、誰もが気軽に自然と触れあえる環境をつくりたい」。住宅街にある真之山ふれあいの森は、多くの動植物が生息する自然の宝庫。これからも未来に向けて、森の自然を守り続けていく覚悟だ。
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