ダリア園の運営管理を担う町田育成会かがやきで施設長を務める 小木曽 文典さん 相模原市在住 52歳
「できるようになった」が喜び
○…開園から今年で40周年を迎えるダリア園。その運営・管理を担う障害者就労支援施設の長として、園を支えてきた。数多く予定される周年事業に「正直、プレッシャーと不安は大きいが、楽しみ。いろんな人に来てもらいたい」と笑う。今年のテーマに掲げたのは感謝の思い。「これまで続けてこられたのは、地域の人や支援してくれる方々のおかげ。ありがたいです」。満面の笑顔をみせる。
○…「お前にはあっているんじゃないか」。そのひと言が、福祉の道を歩むきっかけとなった。高校卒業後、2年ほど地元長野県でアルバイト生活を送っていたある日、釣りに誘ってくれた恩師からの言葉。背中を押され、町田市内にある福祉の専門学校へ。就職相談で紹介された作業所に飛び込み、気づけば30年。障害のある人たちと向き合い、ともに働き、笑い合ってきた。
○…小中学校時代、同じクラスに知的障害のある友人がいた。みんなで遊ぶなか、輪に入らずその子と2人だけで遊んだ記憶がある。「その子の家がケーキ屋で、遊んでくれてありがとうって、よくケーキをもらった」--当時は、障害者への理解が不十分の時代。「いじめられる姿も見たし、育て方のせいにされる風潮もあった」。その違和感が原点にはある。
○…「知名度を上げ多くの人に来てもらいたい」とダリア園の未来を描く。近年は酷暑で夏場の開花が難しく、来園者が減っていることに頭を悩ませるが、暑さに強い品種を検討するなど、「いつ来ても咲いているね」と言われるようにすることが使命と考える。「通所者の『できなかったことができた』という喜びを一緒に味わえるのがこの仕事の醍醐味。これからも共に歩んでいきたい」
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