町田 社会
公開日:2025.07.10
昭年走り抜け、100歳に
つくし野在住の中村さん
昭和100年にあたる今年――。若い頃に第二次世界大戦を経験し、復興と高度経済成長期と昭和を走り抜け、平成、令和と3つの元号を渡り歩いてきた人たちが百寿の誕生日を迎えている。
その一人がつくし野在住の中村笑江さんだ=上写真。横浜市に生まれ、戦後まもない頃、つくし野へ嫁いできた。家業だった農業を手伝いながら、4人の子どもを育て、東急田園都市線つくし野駅近くのテニスクラブ運営にも関わる人生を送ってきた。6月29日に100歳を迎えたことに対して、中村さんは「うれしいよ。あっという間でした」と笑顔をみせる。
100歳を目前としたこの1年は何度も生死をさまよってきたという。大腿骨破損と股関節を骨折し6時間近くの手術を受け、極度の貧血で意識朦朧となったほか、体調を崩し救急搬送されること数回。その都度、介護にあたる息子の匡秀さんが支えてくれたという。匡秀さんは「もうだめかなと思う時が何度もあったが、その度に医者も驚く回復ぶりで復活してきた。すごい母親です」と笑う。
入退院を繰り返した1年を経て療養中の今、中村さんが願うのが、農作業に再びあたることという。若い頃から、つくし野でみかん畑やブルーベリーなどを育て、土に触れながらその成長を見守るのが何よりも幸せといい、中村さんは「外へ出て草むしりしたいね。最後まで働いていたい。農業はいいですよ」と笑顔をみせる。
匡秀さんは「母は収穫したものをみんなにプレゼントするのが好き。これからも自由に暮らしていってもらいたい」と100歳を迎えた母に語りかけている。
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