「八王子まつり」の実行委員長を務める 安藤 謙治さん 八幡町在住 69歳
熱気生み人繋ぐ「祭人(まつりびと)」
○…9回目の大役。昨年の観客数は、来場者実数を発表し始めた2002年から過去最高の77万人を記録した。ブラスバンドなどのパレードをメインとする「イベント」から、山車や神輿など日本の伝統文化を楽しんでもらう「祭り」の形にして13年。観客数は伸び続けている。「神輿を担ぐ熱い思いが観客の熱気を生み、人気につながっていると思う」
○…生まれも育ちも八幡町。根っからの祭り好き。「八王子まつり」の前身となる祭を幼い頃から見てきた。「夜店でラムネなどを買ってもらうのがうれしくてね。お囃子を聞くとこの年齢になっても気持ちが高揚するんだよ」。祭りは地域住民の交流の場とも考えている。地の人と、転入者との架け橋になることを今回も望んでいる。「八王子では山車を引く時に、『いーち、にーの、やーい』と掛け声をする。みんなで声を掛け合い、街がひとつになればいいね」
○…昨年、30年以上務めてきたセメント販売会社の社長職を息子の謙一郎さんに譲った。「相手としっかりと向き合えるやつ。大丈夫だろう」と目を細める。会長職を務める今は、八王子CCのコース記録をもつ腕前のゴルフに行く時間が増えたという。「スコアを良くするためにはショットの飛距離を伸ばすなど、プレー一つひとつを見直していくことが大切」。社長時代に身に付けた「目標に向かって改善を繰り返す」考え方は趣味でも生きている。
○…近年、かつてほど八王子に元気がないと感じている。「街のPRが不足しているだけ。宿場町であった歴史と伝統を外に発信していけば人は集まる」。そのきっかけに今回の祭りをしたいと考えている。重視するのが安全性。「観客が安心して楽しめるものにすることが良い評判を呼ぶ」。市などと協力して、参加するスタッフも楽しめるイベントにしたい考えだ。「孫も遊びに来る。7日が待ちきれないよ」。やさしい目をもって祭りを見守っていく。
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