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八王子版 公開:2016年5月12日 エリアトップへ

八王子市 「全ての妊婦と会いたい」 不安解消に面談事業

社会

公開:2016年5月12日

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木育用の木のおもちゃ、赤ちゃんを包むおくるみ、絵本などのプレゼントを用意している
木育用の木のおもちゃ、赤ちゃんを包むおくるみ、絵本などのプレゼントを用意している

 八王子市は今年4月から新しい試みとして妊娠届けを提出した全ての妊婦と面談する事業を始めた。育児に役立つプレゼントも手渡し、面談を推進している。出産以前の妊娠期に面談することで、妊婦の不安を解消することが狙い。

プレゼントも

 市では、これまで出生後に「赤ちゃん訪問」として全戸訪問をしてきたが、不安を感じやすい妊娠期にも妊婦と面談することで、早い段階から子育て支援をしていく考え。理由は、「一番不安が高まるのは妊娠したときだから」と大横保健福祉センター館長の富山佳子さん。社会で子育てを支援するというメッセージを込めてプレゼントも用意している。地域の事務所で母子手帳の交付を受けた後、市内に3つ(大横・東浅川・南大沢)ある保健福祉センターで面談を受けると「はち★ベビギフト」という育児に役立つプレゼントをもらうことができる。保健福祉センターで届けた場合はその場でもらうことができる。内容は【1】多摩産材を使って市内の福祉作業所で作られた木のおもちゃと巾着袋、【2】市内の染色工場で作られた「おくるみブランケット」、【3】絵本となっている。妊娠を祝福する意味合いのほか、市のものづくりについて知ってもらうため、市内事業者の物品(【1】【2】)がプレゼントされる。今年の1月以降に妊娠届を提出した人(八王子市在住)が対象となる。

妊娠期の重要性

 妊娠期からの面談を始めとした事業は「八王子版ネウボラ」と位置付けられている。ネウボラはフィンランドで「アドバイスをする場所」という意味。同国では妊娠期から出産・育児まで一貫して相談を受け付けるシステムが整っている。育児に役立つアイテムも配布しており、受け取りに来る妊婦と面談するきっかけにもなっているという。日本でも全国の自治体でこの動きが広がっており、八王子版ネウボラでは、保健師が妊娠期から就学前まで予防接種や保育所案内など各種の相談に応じることとしている。

 また、都では「ゆりかご・とうきょう事業」として昨年度から補助金事業を開始。昨年度は都内の13自治体が交付を受けており、何らかの子育て支援に役立つプレゼントをしている。豊島区では母子手帳ケースや子ども食器セットを用意、また中野区では1万円相当の子ども商品券配布などが実施されている。八王子も今年度の補助金事業に申請する予定。

相談員を増員

 妊婦全員と面談するには新たな人員も必要になる。市内では年間約4000人の妊娠届出が提出されるとのことで、計算すると、1施設あたり1日平均5・5人と面談する必要があるため、今年度から6人の助産師・保健師を各センター嘱託として配置。「目標はすべての妊婦と会うこと」と富山さん。1回の面談時間は15分程度で、育児環境などについて相談することができる。「近所付き合いの希薄化など、どの妊婦にも孤立する要素はある。困ったことがあったら相談してもらえるように信頼関係を築きたい」

助産師「大きなメリット」

 市内の分娩可能な助産院であるひとみ助産院(山田町)の富重朝子院長は「妊娠した時点から専門職が相談に乗ること。そして相談できる場所があると知ってもらうことに意味がある」と話す。「市では各種の育児サポート事業をしている。行政として様々な支援の仕方があるので、そういう仕組みを知ることができるのは大きなメリット。事情で産婦人科の受診が遅れる人もいるだろうが、妊婦健診の重要性を伝えることもできる。専門家に相談できるのは心強い。たくさんの人が1人の命を見守っていると気づいてもらえれば」

妊婦面談の様子。時間は15分程度
妊婦面談の様子。時間は15分程度

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