市内には障害のある人が利用する施設がおよそ100ヵ所ある。そこで生活する人たちの自立を支援するとともに、施設の現状を知ってもらおうというイベントが1月21日(土)、エスフォルタアリーナ八王子(狭間町)で行われる。15の障害者通所施設が参加し手作り品の販売などをする。
21日 北RCが主催
主催は奉仕団体「東京八王子北ロータリークラブ」(会員数40人/坂本光右会長)で、イベント名は「ふれあいフレンドフェスティバル」。今回で2回目の開催。当日はアリーナで様々なステージが展開され、ロビーには障害者による販売ブースが設けられる。クラブでは来場者にステージ観賞とともに、あわせて彼らの手作り品にも目を向けてもらおうと考えている。
「たくさんの人に自分たちが作ったものを見て、声をかけてもらって、またそれらが売れることで、障害のある人たちも喜びや自信を感じ、その後の制作の励みになっています」。市内67の障害者団体が加盟するNPO法人八王子ワークセンター(千人町)代表の土居幸仁さんはこのイベントの価値をそう話す。土居さんはイベントには販売展示物部会長して携わっている。
同クラブでは10年以上前から障害者への支援を行っている。当初はコンサートを開き、同様の形で手作り品の販売をサポートしていた。あるクラブ会員は「『来年も売れるようにがんばろう』と、イベントの開催が日々の営みのモチベーションになっているよう。お付き合いをしているうちに話しかけてくれるようにもなった」と、続ける中での成果を話す。
市では2012年に「障害者差別禁止条例(通称)」、国は16年、「障害者差別解消法」を施行した。土居さんはそれでも「実社会では差別は依然少なくありません」と話す。土居さんは大学時代のボランティアをきっかけに、以来30年以上、障害者に関わっている。
「『仲間』を見て」
「昨年は相模原事件のように、障害のある人たちの存在自体を否定するような出来事がありました。その背景には、社会の能力主義、競争主義があると思います」と土居さんは憂う。「それを変えていくためには、もっと彼らが当たり前に町へ出て、障害のある人とない人が出会うことが大切だと思います。そんなささやかな交流の場になれば」とイベントに期待を寄せる。坂本会長は「『仲間』がやっていることを見てほしい」と来場を呼び掛ける。
ステージ発表は、片倉高校と八王子高校の吹奏楽部、弐分方小学校(集団行動)、桑都チアリーディングクラブ、ダンス教室アミーズサンバが行う。手作り品の販売はパン、クッキー、マフラー、木製おもちゃなど。
入場は無料。同クラブでは現在、買物補助券付きのチケットを配布している。開演は午後2時。問い合わせは同クラブ【電話】042・627・6261へ。
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