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拓殖大学 次世代農業 八王子でも 畑の「自動化」 高齢化にも

教育

掲載号:2018年5月10日号

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学生たちによる作業
学生たちによる作業

 拓殖大学国際キャンパス(館町)の農場で4月20日、イスラエル式ドリップ栽培実験が行われた。インターネットなどを利用した新しい農業のあり方が模索されている。

 同大学内の農場では、日照や雨量などをセンサーで計測してコンピューターで管理し、パイプから水や液肥(肥料)を自動的に与えるシステムを構築中だ。電源となる太陽光パネルも設置されている。

 ドリップ式の栽培法はイスラエルが発明したもので、国土の多くが乾燥・半乾燥地帯の同国で、少ない水で効率的に収穫する方法。ドリップ式は、点滴のように少しずつ畑に水を入れていく仕組みで、スプリンクラーによる散水に比べて水の有効利用ができる。水と一緒に液肥も無駄なく与えることができるので水質汚染を防ぐこともできる。担当する同学部教授の竹下正哲さんによると「現在はヨーロッパのほとんどの国で採用されている」という。「不毛の土地ともいえるイスラエルはわずか20年で農業立国になった。これは世界中どこでも農地になりえるという革命的なこと」

ネットで管理

 世界的にも最先端の農業を実施し、コンピューター管理によって病気・害虫にも強い作物が育てられるという。竹下さんは「現在は、人工衛星から地表の温度・湿度を把握し、ネット経由で自宅から指示を出して自動的に水を撒くことができる時代」と話す。

 この取組みは産学連携で行われており、この日は小比企町で農業を営む同大学非常勤講師の中西さんの指導の下、約40人の国際学部・農業コースの学生がウネ作りなどを担当。(株)サンホープ(目黒区)がシステムを設置した。工学部がデータを収集しており、学部間連系の場にもなっている。

 当日は途上国の支援などを行っている独立行政法人国際協力機構(JICA)の関係者も視察に訪れた。

 当日作業した畑からは、通常の4倍の量のトウモロコシを収穫できる見通しだという。

途上国に貢献

 竹下さんによると、青年海外協力隊でも募集人員の4人に1人は農業・環境関係と、途上国支援において農業の需要は少なくないとし、「発展途上国で必要とされている効率的な農業なので、将来、国際的に活躍できる学生を育成するために必要になる」と大学として取り組む意義を話した。

 また、「農業は国際競争の舞台となっており、ビジネスになっている。これからは農家にも経営戦略が必要」としており、天候や土壌に左右されず、ニーズにあった作物を作ることは日本の農業でも必要になってくることだという。「農業の自動化によって省力化できれば、国内でも農業従事者の高齢化に対応することができる。競争と高齢化という現在直面している課題に対して、こういった新しい農業は必ず必要になってくる」と竹下さん。

農場に設置されたパイプから自動的に水と液肥が供給される(左)、パイプは手前緑色の液肥混入器と接続されている(右)
農場に設置されたパイプから自動的に水と液肥が供給される(左)、パイプは手前緑色の液肥混入器と接続されている(右)

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