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公開日:2018.07.12
原爆資料館講演会
被爆3世が語る
「それから」話す大切さ
八王子平和・原爆資料館(元本郷町)による講演会が7月21日(土)に開催され、その中で同館運営委員のひとりで「被爆3世」の会社員・浅枝篤史さん(26/国立市在住)が前段に登壇する。浅枝さんは12人いる運営委員の中で唯一の20代で唯一の「3世」。同館は「被爆を自分のものとして背負っている世代がいる。浅枝さんの話を聞いて被爆は他人事でなく、目の前にあるものと知ってもらいたい」と話す。
広島出身・浅枝さん 前段に登壇大学院で研究
広島県出身の浅枝さんは父方の祖父と、母方の祖母が広島で被爆した。
立命館大学時代、被爆者調査に関心を持ち、卒業後、一橋大学大学院社会学研究科へ。2年間、主に「(広島に原爆が落ちた)8月6日の記憶はないが被爆者であるというのはどういうことなのか」と乳幼児期に「8月6日を経験」した人たちの聞き取り調査を行った。
最年少の運営委員
研究の過程で知り合った運営委員の紹介で、昨年から同館の活動に携わっている。「とても熱心。委員の最高年齢は84歳と比較的高齢化が進んでいる中で、最年少の浅枝さんの意見は新鮮。若い人が何を考えているか、参考になる」と運営委員の杉山耕太郎さんは評価する。また「被爆を背負う人が話す内容は(他と)違う」と浅枝さんが語る価値を強調する。
21日に開催されるのは同館が1997年7月に開館したことを記念して毎年企画している講演会。今回は北野町に昨年ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)国際運営委員の川崎哲(あきら)さんを招く。浅枝さんのスピーチは川崎さんの前で15分ほど。「原爆に関する体験をあの日(8月6日)とそれからに分けて、『それから』について話をすることの意義」などを語る予定だ。浅枝さんは「原爆に限らず多くの出来事(震災など)は、1日だけで完結しているわけではありません。もちろん8月6日に目を向けることも大切なのですが、それでは被害の一部分しか見ることができていない」と話した。
全国でも稀な施設
同館はビル2階の1室にあり原爆に関する図書約2000冊が並ぶ。広島で被爆した中学生の「血染めの服」もある。民間による同様の施設は全国でも稀という。浅枝さんは同館について「被爆者団体が発行しすでに廃版になっているものなど、他にない資料がある。もっと知ってもらいたい」と話した。
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