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花街の象徴 「見番」新装 60年ぶり 舞台も復活

文化

掲載号:2018年8月2日号

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お披露目会の様子。舞台左から芸者のまどかさん、めぐみさん、小太郎さん
お披露目会の様子。舞台左から芸者のまどかさん、めぐみさん、小太郎さん

 八王子三業会館(南町)による花柳界の組合の事務所、通称「見番(けんばん)」が建て替えられ、7月25日からお披露目会が行われた。25日は市内の飲食関係者30人を「稽古場」に招き、八王子芸者衆は「復活」した舞台で祝いの舞踏「鶴亀」などを披露した。

 見番とは料理屋・待合・置屋で構成される花柳界の組合(三業組合)の事務所。芸者本「八王子芸者衆に花束を。」(風声舎/浅原須美著)によると、八王子の見番は戦前から「花街繁栄の象徴」として存在感を示していた。

 かつてあった建物は「立派なもの」で、昼間はそこから三味線や太鼓の稽古の音が聞こえ、夜は遅くまで灯りがともり、150人ほどの芸者が出入りをしていたと言われる。百畳敷の大広間、そして舞台もあった。1945年の八王子空襲で焼失した。

 戦後1952年には再建されたものの花柳界の衰退とともに、1984年に舞台付きの稽古場など一部を取り壊し。事務所(1階)と和室(2階)のみの建物になった。

念願の稽古場

 「60年以上つかってきたので老朽化がもっとも大きな要因。あと、お稽古場を設けるため。約2倍の広さになりました」。八王子三業組合の大洞敏男会長(坂福代表)は今回の建て替えを説明する。

 これまでの見番は今年2月に解体。4月から新築工事が始まった。新しくなった見番は、スペースが広がった点と、2階の「稽古場・舞台」が大きなポイント。今までなかなか難しかった芸者衆が集まっての稽古もできるようになった。一部床材に「桜の木」を用いるなど「粋」な造りも感じられる。

 舞台の背景には若手の職人による大きな松の絵が描かれた。音響機器、照明設備も充実させた。なお、それらのための資金は芸者衆が10年間にわたり貯めてきたもので、大洞さんは「彼女たちの心意気」と話した。

 お披露目会は3日間にわたり開かれた。25日は飲食関係者が中心に招かれ、挨拶にたった八王子エルシィ(八日町)の佐怒賀達矢社長は「飲食店は三業組合を支える仲間の一員。芸者衆のことをもっと広めて、支援をしていきたい」と話した。

 置屋ゆき乃恵のめぐみさんは「何十年かの夢が叶いました。みなさまのご支援のおかげです」と喜んだ。

戦前の見番。八王子市郷土資料館蔵・昭和6年発行「大日本職業別明細図」掲載
戦前の見番。八王子市郷土資料館蔵・昭和6年発行「大日本職業別明細図」掲載
新しくなった「見番」。延べ床面積はおよそ100平方メートル
新しくなった「見番」。延べ床面積はおよそ100平方メートル
鏡開きの様子
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