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公開日:2026.02.05
八王子産ジン 世界を魅了
英国の国際品評会で金賞
万町に小さな製造所を構える「八王子Craft(クラフト) liqueur(リキュール)」。その代表、島村悟さんが手がけたクラフトジン「翠靄(すいあい) 〜sui-ai〜 wet Gin」が、昨年12月に英国で開催された国際的な酒類品評会「The Gin Masters 2025」のジンリキュール部門で金賞に輝いた。昨年5月のアジアでの金賞に続く快挙となった。
八王子で生まれ育った島村さんは、三崎町で20年以上の歴史を刻むオーセンティックバー「洋酒考」のオーナーバーテンダー。長年、カウンター越しに酒の魅力を伝えてきた島村さんが製造という新たな扉を叩いたのは、コロナ禍がきっかけだった。「提供する側だけでなく、造り手の側に立ってみたい」。その情熱が、酒造免許の取得とアパートの一室を改造した製造所の設立へとつながった。
島村さんが掲げたコンセプトは、「地元・八王子らしいお酒」。かつて「織物の街」として栄え、養蚕が盛んだった歴史的背景に着目し、桑の実(マルベリー)を主役に据えた。市内の農家に協力を仰ぎ、原料となる桑の実やホップを自ら栽培。さらに市内在住の女子高生アーティストsaoriさんにラベルデザインを依頼するなど、八王子産にこだわった。
完成したクラフトジン「翠靄」とリキュール「マルベリー&ホップス28%」を2024年9月から販売を開始し、「マルベリー&ホップス28%」は25年5月に「The Asian Spirits Masters 2025」で金賞を獲得している。
独自製法で風味豊かに
今回、金賞を受賞した「翠靄」は、夏の朝に高尾山に降りる靄(もや)を「高尾の翠靄」と呼ぶことからインスパイアされたという。製法も独特で、ウイスキーの香り付けに使われるピート(泥炭)で燻製したジュニパーベリーをベーススピリッツに3日間浸漬した後、あえて再蒸留はせず、桑の葉やハーブで香り付けした蒸留水を加える。そうすることで重層的な香りを引き出した、深く優しい味わいのジンに仕上げている。
審査員からは「香りと味の両方で多彩な魅力を放つ、バランスの良い一杯」と絶賛された。島村さんは「世界の名だたるメーカーも出品する大会。参加できるだけでも光栄と思っていたので、受賞には驚いた。同じ年に二つのアイテムが国際的な評価をいただけて本当にうれしい」と顔をほころばせる。
島村さんの手がけたジン・リキュールは、JR八王子駅の「はちまるステーション」や道の駅八王子滝山、スーパーアルプスの一部店舗、ECサイトなどで購入可能。ふるさと納税の返礼品としても人気を集めている。
地元から波紋広げ
島村さんの歩みは止まらない。2月からは、昨年7月に200本が即完売した八王子産パッションフルーツとホップを使用したリキュールの限定再販が始まる。さらに、桑の葉とコーヒーを組み合わせた新作リキュールの構想も進行中で、年内のリリースを目指しているという。
市内で行われるイベントにも積極的に参加して、クラフトジンやクラフトリキュールの浸透を図っている島村さんは「まずは地元の方々に愛される存在になり、そこから水の波紋が広がるように魅力を伝えていきたい。このお酒が八王子の手土産の定番となり、市外や海外から人が訪れるきっかけにもなれば」と思いを語った。
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