考案した、八王子を代表する盆踊り「太陽おどり」に合わせた健康体操がDVDとなった 宮入 明子さん みなみ野在住
「母のように」高齢者見守る
○…「楽しく笑顔で身体を動かせるように」。そんな思いで考案した体操。運動が苦手な高齢者でも気軽に取り組めるようにと、座りながら体を動かせるものにした。「八王子の夏の象徴である盆踊りを聞くことで昔の思い出に浸ってもらいたいという気持ちもあります」。介護予防運動指導員として今夏は、このCD片手に市内の高齢者施設を巡り、笑顔と元気をおくっている。
○…高齢者への体操指導は10年を超える。きっかけは苦い思い出だった。16年前に亡くなった母親が高齢となり、サポートをしようと介護に関わる資格までとって声をかけ続けたが、母親からは「迷惑をかけたくない」の一点張り。最期をみとれなかった後悔が残っている。「銀行員として働く私を気づかってくれたのだと。母への恩返しのつもりで活動してきました」
○…6人兄弟の末っ子で唯一の女の子として育った。兄たちの影響でお転婆な子だった、と。ただ、母親は何かしらにつけて気づかってくれたのだという。乗り物酔いしやすい体質と知れば、学校行事の遠足に同行し、一緒にバスに乗ってくれたことも。「母に支えられてきました。今思えば、人への心づかいの大切さを教えてもらっていたんだと」。”生徒”である高齢者を見守るやさしい目の原点だ。
○…高いプロ意識をもって「壇上」にあがっている。模範となるべく、背筋の伸びた「あのようになりたい」と思われる姿勢を保っている。夢は、介護予防運動を指導する最高齢者。「ギネスに載りたいですね。受講者の方に余計なイメージを与えたくないので年齢は秘密ですが」。そんなお茶目な所が若さの秘訣。「この仕事を始めて、周囲から優しくなったと言われるんです。皆さんに成長させて頂いています」
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