八王子版 掲載号:2019年1月17日号
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鍛造(たんぞう)作家で昨年末、ギャラリーをオープンした 和田 隆彦さん 西寺方町在住 64歳

鉄に表情 「できる形」追求

 ○…硬い鉄を千度以上の熱で軟らかくし、ハンマーや機械で形を作り「表情」を出す。デザインも自らおこし、椅子や照明器具といった日常生活で使われるインテリアなどに仕上げる。数mの門扉などは制作に1カ月以上を要することも。「納めたときの施主の方の喜ぶ様子がやりがいです」。工房となりのギャラリーには個展のために作った味わいある作品が並んでいる。

 ○…少年時代は野球に没頭する一方、戦車や飛行機のプラモデルもよく作った。「今考えるとルーツかもしれませんね」。短距離が得意で中学は陸上部で活躍。高校でも続けたが体育会系の体質に馴染めず退部した。大学付属の高校だったので、「エスカレーター式」で進学するも「自分の意志ではない」と半年で退学。「人生を考えた」という青年時代の2つの挫折だった。

 ○…ふと「ものづくりが好き」だったことを思い出し予備校へ通い、多摩美術大学へ。大学で「金属(鉄)」を知る。「叩いて作る工程は相性がいい」。悩み探していたものに出会えた気がした。大学院を修了後、実家の庭で作業を始め作家の道を歩み出した。ちょうど30年前、小津町の土地を紹介してもらい工房を建てる。当時の作業道具はドリル、溶接機、金床など基本的なもののみ。「自分の城」が出来たことが嬉しくて休みの日も家族で訪れたそう。

 ○…「鉄でなければできない形がある。鉄だからこそできる形がある」。例えば椅子。鉄の強度が繊細なデザインを可能にする。「いつまでも作りたい」と制作において硬い意志がある。2人の子どもは家を出ており、今は夫人と仲睦まじく暮らす。「2人で地方へ蕎麦を食べに行ったり。(鉄を叩いてばかりでなく)将来は蕎麦も打つかな。性にあっているかも」。笑顔はとても軟らかい。

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