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八王子 人物風土記

公開日:2019.03.21

家具職人で八王子観光PR特使になった
伊藤 洋平さん
長沼町在住 43歳

どこからでも始められる

 ○…「家具は使われていない時間が圧倒的に多いんですよ。照明なら昼間はオブジェ。明かりを灯したときには、また別の表情を見せてくれる」。好きな素材は木。作品ではその良さを表現することに心を砕く。使うあてがなくても木目が珍しい端材をつい収集してしまう。「木を見て『何を作ろうか』と考える時間が楽しい」。多くの人にモノづくりの楽しさを知ってほしいという思いもあり、特使になった。

 ○…世田谷区の生まれ。サッカー少年で古豪と呼ばれる高校に。その頃、自宅近所に家具職人が転居してきた。幼少期からプラモデルやラジコンなどを作るのが好きだったことを思い出し、将来は弟子入りしようと漠然と考えていた。しかし浪人生のときにその職人が突然亡くなった。弟子にはなれなかったが職人になる思いは捨てきれず、知人を頼ってイギリスへ留学。「30〜60代まで様々な世代がいた。学ぶ場も多い。社会的に認められたコースがたくさんある」

 ○…帰国して家具のデザインと製作の会社を設立。八王子に移転してから左入町の家具店村内ファニチャーアクセスの副社長と知己を得て「家具で八王子を元気にしよう」と意気投合。「イギリスでは誰でも何歳でも転職するため家具について学べるところがある」点を参考に9年前、同店敷地内に私塾「八王子現代家具工芸学校」を設立。独立した卒業生も3人いる。

 ○…「捨てられているのはもったいない。建築には無理でも家具には使える木も多い。せっかくなら、できるだけ地元産を使いたい」。八王子の木が特別優れている訳ではないが、興味を持ってもらいやすい。人がいくつになっても学べるのと同様に、デザインや意味を与えることでどんな木にも新しい価値を持たせられると信じている。

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