7月7日に行われる伝統文化新発信フェスタでDJプレイする DJ YUTAROさん 明神町在住 31歳
その時だけの音 届けたい
○…お囃子の生演奏に芸者が舞い、そこにDJのスクラッチが入る。「最初に話を聞いたときは『できない』と思いました」。しかし、頭の中でイメージが固まり「絶対に盛り上がる」と確信に変わった。クラブ等で音楽をミックスし、その場を盛り上げる「DJ」は「プロの道が確立されていない」ともいえる。そんなしっかりギャラを得てプレイするほかプロデュース業も展開する実力派だ
○…元八王子町出身。子どもの頃、母の運転する車で洋楽をよく聞いた。「配信の聞き手は年齢も幅広い。アースやマドンナを聞いてきた経験が、選曲の幅の広さにつながった」。高校生の頃にはすでにプロを目指していた。会社勤めを辞めてDJ一本にしたのは2年前。「29歳。えぐいですよね。もうあとに引けない。最後のチャンスだと思った」
○…「街の現状と自分の思いがかみ合っていない。クラブがたくさんある町なら、ストイックになっていなかった」。自身が初めてプレイした市内唯一のクラブも2年前になくなった。この流れを止めたいという思いがある。「世間でも夜遊び自体が減りましたよね。でも、今は手の中に何でもある世の中」とスマホに活路を見出す。それはネットアプリによるDJ生配信。「クラブは怖いってイメージのある人も楽しんでもらえる」。曲と曲をつなぐ30秒間のために2時間かけることも。
○…観客の反応はプレイ次第。それが醍醐味と語る。常にその時だけの一発勝負。配信も1回限りの生放送だ。視聴者もその「特別感」に価値を見出して「投げ銭」をする。1000人が視聴することもある配信は、クラブ以上の可能性を秘めていると考える。「それまで自分が盛り上げようとしてきたものは小さかったのかも。自分が筋道を作っていく」
|
|
|
|
|
|