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公開日:2019.11.21

戻りたい「大好き」恩二小
台風被害 通えず他校へ 

  • ▲恩二小の児童が恩一小の教室を借り、授業を受けている様子。パーテーションで学年を分けている。

  • 片側通行となっている道路

  • 市内唯一の特認校である恩方第二小学校。児童がいなくなった校庭には猿が現れていた=11月6日撮影

 台風19号の被害により市立恩方第二小学校(上恩方町)の児童が10月18日から近隣にある市立恩方第一小学校(下恩方町)の教室を間借りし、授業を受けている。恩二小児童の多くが利用するバス路線の復旧が未だ一部区間のみで、学校付近まで運行できないでいるためだ。保護者からは「子どもたちも自分たちも大好きな恩二小なので、一日も早く戻りたい」などの声が聞かれた。





道路崩落 バス区間運休


恩一小を間借り






 恩二小につながる都道が台風19号による河川増水で崩落し、10月13日から一部片側通行のみとなっている。バスは通れない状態で、道路の復旧には12月いっぱいかかる見通しという。





 恩二小は市内で希望した人が入学できる「特認校」。自然豊かな環境や少人数制といった特色があり、全校児童58人のうち51人がバスを利用し学区外から通っている。





 半田あつ子校長は10月14日、バス会社や道路管理事務所から「修復工事の着工は未定。修復ができなければバスは通れない」と聞き、休校を決断。翌15日、恩一小に相談し、18日から教室を間借りすることにした。





 現在、3つの教室を借り、1つの教室で2学年が一緒に授業を受けている。教室内はパーテーションで区切っているが、それぞれ声は聞こえてくる。教員は会議室にパソコンなどを持ち込み、職員室として使用している。「児童も教諭もストレスはあると思います」と半田校長は心配する。「恩一小に迷惑はかけられない。中休みの使い方など恩一小には恩一小のルールがある。そんな中、子どもたちは健気にがんばっていると思います」とも話した。





保護者の声





 3年男子をバスで通わす保護者は「間借りが決まったとき、子どもは学校が始まることを喜んでいました」と振り返る。ただ「とまどいながらも元気に過ごしていましたが、戻るめどがつかない状況で、だんだん不安定になる子もいるようです」と懸念する。





 4年女子の保護者は「慣れない場所で遠慮がちに過ごしているからか、体を動かしたい様子です」と話す。恩二小自体は台風被害を受けていないため、子どもは「どうしても恩二小に戻りたい」と話すそうだ。別の保護者は「子どもも保護者も先生も恩二小が大好き。あの学校で過ごす時間が減っていくのは残念」と悔しがった。





 今後については「早急に子どもたちのスクールバスを」「小型バスなどを出し、恩二小での授業再開を強く望みます」などの声があった。


 

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