ダンサー、振付師で先月、八幡上町商店街くらま会のイベントに出演した Natsumi Suzukiさん 元本郷町出身
「打ダンス」 多くの人に
○…生まれ育った町の商店会のステージ。教え子らと一緒にオリジナルの踊り「打(だ)ダンス」を披露した。祭囃子をバックに、和、東洋を意識した衣装を纏いクールな動きで地域住民らを魅了。アメリカを拠点に暮らす中、和の要素を含ませ作り上げた自信作。「誰でも踊れるものを。いくつかステップを覚えれば簡単にできますよ」
○…友達の影響で7歳からバレエを始めた。他にいくつも習い事をしていたが自分から「やりたい」と思ったのは初めてだった。中高はダンスに勤しんだ。そんな中「ガツンときた。ダークなベリーダンスにヒップホップを取り入れている。神秘的でした」。専門学校時代に出合った「トライバルフュージョンベリーダンス」に衝撃を受け、発祥の地サンフランシスコで学ぶことをめざした。語学学校へ留学し通いながらレッスン。そして7年前、現地でプロとして活動できるビザを取得。キャリアをスタートさせた。
○…常に葛藤がある。頭の中で思い描くものを表現しようとすると体に限界が生じる。「だから実は踊らないダンサー。プロデュースをする方が好き」と笑う。趣味は世界の民族衣装を探すこと。「今作られる服には興味がない」とも。歴史ドキュメンタリーを観るのも楽しみという。
○…父親の病院に付き添う中、病などで「踊りたいのに踊れない人」の存在に気が付いた。もっとみんなで気軽にできるものを作ろう――。盆踊りを起点とし、それを「もう少しかっこよく」と考えたのが打ダンスだ。今はワークショップを開きその普及に努める。「今はまだ世界のダンス界ではアジア人の地位が低い。これから活躍できる日本のエンターテイナーを支援したい」。そんな夢も持っている。
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