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公開日:2020.09.17

平均82歳 合唱活動再開
シニアダンディーズ

  • 口を開きやすい手作りマスクをつけて行われた、9月7日の練習の様子

  • ステージ出演時の様子(2017年)=提供写真

 平均年齢82歳の男声三部合唱団「シニアダンディーズ」は、今年3月より新型コロナの影響で活動を休止していたが8月31日に練習を再開した。休止直前まで準備を進めていた、結成10周年の記念CDを録音することをめざす。

断念のCD 再びめざすプロバスのメンバー

 男声合唱団として、2006年に発足。「東京八王子プロバスクラブ」のメンバーで構成されている。クラブは市内の奉仕団体を母体としており、退職前は「企業の重役などであった面々」が在籍。団員は12人。

 現在の名で活動を始めた10年前からは、団員の一人が管理者を務める興岳寺(千人町)で毎週練習を続けている。発表の場は市内の老人ホームや、交通安全イベントなど。昨年はオリンパスホール(子安町)で約2000人の観客を前に歌い、高い評価を得た。

制作「雲の上の話」

 活動中止前まで合唱団の目標となっていたのは団の結成10周年を記念したCD制作だ。

 企画をしたのは、団の出演を支える立川富美子さん。自身の孫が趣味で行うバンド活動で自主製作CDを作ったことを聞き、「今しかできない歌唱を残したい」と、団員に提案した。初めは「自分たちの技術では雲の上の話」とおののいた一同に、「上手い下手は関係ない。いつまで歌えるのかも、分からないのだから」と鼓舞したそう。

 CDには合唱曲「ふるさと」を含む13曲を収録する計画。昨年末から今年の頭にかけては自主的に週に2度は集まるほど、熱が入っていたという。

3月に休止

 しかし3月、コロナの影響でレコーディングを行う予定であった学校施設が閉鎖に。CD制作は断念し、活動も休止となった。

 再開について、判断は難しかったが、8月から都内の感染者数が減少傾向になったことから決断した。同月末、久々に参加した団員は、「ビジネスは画面越しでも事足りるかもしれないが、文化的な活動は目と耳だけではなく、五感を使って感じとるもの。やっぱり対面でないと」と、直接会うことの大切さを噛み締めた。ただ、持病があり、健康に細心の注意を払いたいという理由から不参加のメンバーもいる。「早く全員集まれるときが来れば」と立川さんは話す。

愛唱歌から外国語も

 普段、練習の声出しは、かつて親しんだ人も多い愛唱歌から。曲のレパートリーは日本歌曲や歌謡曲が中心だが、外国語の民謡など、幅広い。指導にあたるのは顧問の畑野かん奈さん。NHK全国学校音楽コンクールで6連覇も達成した小学校の合唱団の指揮ピアニストでもある。畑野さんによると、団の歌唱は「情感がある」との評価を受けているという。これまで選択した曲によっては、「四拍子」に慣れた80代以上の人には馴染みのないリズムの曲もあり苦戦することもあった。しかし、「年の功」もあり、詞の内容を味わい深く歌うそう。

11月に出演予定

 今後は、11月に日本閣(鑓水)である講演会に出演する。まだCD化の日程は確定していないが、感染拡大の様子を伺いつつ録音に向け練習も始めるという。

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