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公開日:2020.10.08

点検装い窃取 市内でも
警察署 高齢者へ注意喚起

  • 取材に応じる八王子署の平湯さん

 都内や神奈川、千葉など近隣県で8月下旬から点検業者を装った屋内緊縛強盗事件が発生している。八王子市内では9月、暴行の行為はなかったものの現金を窃取される被害があった。八王子警察署では「不審な訪問者が来たら玄関ドアを開けず、110番通報を」と注意を促している。

9月に連続発生 男2人が訪問ガス、水道調べと

 日中、ガス点検業者等を名乗る2人組が高齢者宅を訪問。玄関ドアを開けさせ室内に侵入し、家人の顔面を殴るなどの暴行を加え、両腕等を緊縛。現金やキャッシュカード等の金品を強取する―。同署によると、そのような屋内緊縛強盗事件が都内を中心に連続発生しているという。

 市内でも同様の事件が発生した。同署管内で9月、ある高齢者宅に水道局員を装った2人組の男性が訪れた。強盗には至らなかったが自宅に保管していた現金を窃取された。被害にあった男性はその際は気がつかなかったそうで、後になって現金がなくなっていることがわかり警察に通報した。

 一方、高尾署管内でも水道局員、南大沢署管内ではブレーカー点検員を装った被害が発生している。

「ドア開けないで」

 八王子署生活安全課の平湯達也課長は「今後も同種事案の発生が強く懸念されます」と危機感を募らせる。署ではパトロールの際などに注意喚起のチラシ=画像=を配るなどし、被害の防止に努めている。

 対策として平湯さんは「在宅中も玄関ドアや窓の施錠をすること」「来訪者の身分を確認する際はドアを開けずに対応」「契約しているガス会社等に点検や検針の事実確認をする」などを挙げる。犯人は2人で訪れるケースが続いており、1人が家人と話している間、もう1人が室内を物色すると推測する。「まずインターホン越しに対応。次にドアガードを活用し相手を確認してください。不審な場合はすぐに110番通報をしてください」と平湯さんは呼びかける。なお、犯人が事前に電話を入れる場合もあり、その際は「訊ねられても資産状況は伝えないように」と呼びかける。

地元会社「連絡の上」

 地元のガス会社に話を聞いた。

 「一般家庭の場合、検針は4年に一度程度お願いしています。お伺いする際には事前に文書、電話でご案内し日時を調整の上、訪問させていただいております」。美山町の株式会社日本エネルギーの担当者はそう説明する。また「検診は無料です。部品交換で費用が発生したとしても、その場で現金のやりとりをすることはありません」とも加えた。

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