逃げずに正面から挑戦を

　○…会員企業に税の啓発活動を行う法人会の会長職。「『納税者と徴収者の間に立ち正しく納めようと働きかける民間団体があることは日本の美学』と尊敬する先輩が仰っていた。プライドを持ち、会長の役割を全うしたい」と意気込みを語る。コロナ禍で活動を自粛していた昨年を振り返り「活動の大切さに気が付いた」とも。Ｗｅｂ講演会、税を学ぶバーチャル旅行など、三密を避けた企画を計画中だ。

　○…カーエアコンの制御部品を主力とする（株）テージーケーの２代目社長。労働力が安い国へ工場を移さず、国内での製品づくりにこだわりを持つ。そのため社員教育、生産設備の自社開発などの改革に取り組み世界屈指の企業に成長させた。転機は２０００年、社長就任前に中国を視察したとき。ハングリー精神などの勢いに危機感を覚えたという。帰国後、「朝の挨拶から新商品作りまで、日本一の企業になるためにやるべきことをやろう」と、社員に決意を表明した。

　○…生まれは世田谷区。父親が会社を起業するのを機に４歳の時に八王子へ。大学では機械工学を学び、卒業後は大手自動車会社へ就職した。「その場、その場で一生懸命取り組んできた」。真摯な姿勢は良い仲間との出会いを呼び寄せる。近年は八王子商工会議所の副会頭として地域にも関わる。「街の活性化は新しいジャンル。八王子の将来をどうする？という思いが芽生えてきた」

　○…「『Ｔｈｉｓ ｉｓ ｍｙ ｌｉｆｅ』。逃げずに正面から向かう」。経営者として苦境に立たされたとき、自身を奮い立たせてきた言葉だ。20年前に感じた危機感はより現実味を帯びている。「勝ち残るためには、世界一に焦点を定めていかなくては」と力強く未来を見据える。