京王電鉄株式会社(多摩市)の代表取締役に就いた 都村 智史さん 東京都内在住 58歳
旗をあげ、変革期に挑む
○…社長就任の打診を受け、「驚いた」が最初の感想。公共交通機関をつかさどる国内屈指の企業の長だけに即答はできず、返事に一晩時間をもらった。コロナの影響を受け、創立70年以上の歴史のなかでも一番ともいえる打撃を受けているなかでの就任に迷いがなかった訳ではないが、「こんな時だからこそ、私の力を必要としてくれたのでは」と決意。「逃げずに変革期を乗り越えたい」と意気込む。
○…30年以上に及ぶ会社人生において、主に企画畑を歩んできた。京王沿線地域の盛り上げを生む企画を提案してきたほか、関連企業の社長に就き、不動産の再生により地方創生を進める業務なども経験。「鉄道マンになるよりも、地域と向き合うことに興味をもってきました」。スピード感ある突進力が武器。関わった人たちと一杯交わすのが原動力になってきた。
○…無類の歴史好きだ。人間ドラマそのものといい、歴史は繰り返されるとして読み解くことを楽しむ。40歳を過ぎて始めた剣道はその影響もあって。サムライへの憧れがあり、気づけば三段の腕前に。好きな歴史上の人物として挙げるのは幕末の革命に関わった高杉晋作。「平穏な時代に存在していたら、気の良い酒飲みだったと思うよ」と笑顔をみせ、自身と重ね合わせる。
○…社長に就任し、もうすぐ3カ月となる。挨拶まわりなどであっという間に時間が過ぎていくなかでも、コロナ禍で利用者が伸びない鉄道事業のことで頭は一杯。いかに沿線を盛りあげ、京王線に乗車したくなる企画を生んでいくかについて考える毎日だ。「新しい価値を行政や他の企業などと一緒に生んでいきたい。この10年が勝負です」。周囲を巻き込み、旗をあげる。
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