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公開日:2023.01.12

多摩ブルー・グリーン賞
古賀総研が最優秀
経営部門で快挙、特別賞も

  • 表彰式の様子=写真は全て多摩信用金庫提供

  • 賞状を受け取る古賀総研の安齋さん(右)

 多摩信用金庫(立川市)は、中小企業の優れた技術やビジネスモデルを表彰する「第20回多摩ブルー・グリーン賞」を昨年12月に発表。経営部門(多摩グリーン賞)の最優秀賞に東町の(株)古賀総研(安齋昭夫代表取締役)が選ばれた。

 同賞は、多摩地域に事業所を置く中小企業、団体、個人事業主が対象。技術や製品部門の「多摩ブルー賞」と経営部門の「多摩グリーン賞」に分かれ、独自性や発展性、社会性などが審査される。応募総数は205件で、その中から部門別に最優秀賞や優秀賞、多摩みらい賞や特別賞などが選出された。

リタイア後も専門技術活用

 経営部門にあたる多摩グリーン賞の最優秀賞を獲得したのは、(株)古賀総研(東町)。特別賞も同時受賞している。同社の主な事業は専門技術や特許にまつわる調査業務。社員66人の平均年齢は71歳という高さだ。AI技術やエネルギー事業、バイオ産業などの各分野で、第一線で研究していた元技術者が集まった会社。企業などの依頼を受け、「特定の技術に関する世界的な動向調査」や「特許取得にまつわる調査・分析」などを請け負う。業務委託している人員なども合わせると160人技術者がおり、そのうち学位保持者が60人ほどいるという。

 同社の代表取締役で自身も工学博士である安齋昭夫さん(77)は「昔は60歳で定年だったが、まだまだ頑張れる、もっと専門知識を磨いて働きたいという技術者がたくさんいる」とシニア世代の可能性を示す。同社の創業は1996年。日立製作所の研究所の定年退職者が複数名で立ち上げた。半導体が専門分野の安齋さんをはじめ、各分野のプロフェッショナルが集まるが、顧客からの依頼に幅広く応えられるよう、社内研修による他分野の学び直しを行っている。

 安齋さんは「シル バー技術者に、現役時代に劣らない生きがいのある活躍の場を提供している会社」と自社を紹介。選考講評で主催者は「(多摩グリーン賞の入賞企業はどれも)社会課題解決の模範となりうる先見性・独自性のあるビジネスモデルを高く評価」と定義。(株)古賀総研に対しては「経験豊富な優秀なシニア技術者の活躍によって、多様な働き方を実現する」と評した。

市内・2社も入賞

 経営部門(多摩グリーン賞)では他に、八王子市内からバイオ原料の販売や輸入などを請け負うCentral Link(株)(みなみ野)が、「多摩みらい賞」を受賞した。

 技術・製品部門(多摩ブルー賞)では、パンの製造・販売を行う(有)アイグラン(高倉町)が特別賞と第20回記念特別賞を受けた。

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