八王子っぽさ　アニメに

　○...「八王子在住じゃない、第三者だからこそわかる街の良さがあるかも」と、八王子を題材としたＣＭコンテストに出場することを決めた。もともと絵を描くのが好きだったため、最初に興味を持ったのは同じコンテストの「作品募集ポスターの製作」。しかし、同じ「絵を描く」でもアニメーションＣＭならストーリーが広がる。そうして初めてのアニメ作りにチャレンジした。

　○...拓殖大の文京キャンパスに通っている。交流授業で八王子国際キャンパスの学生とつながりがあり、今回の動画作成にも協力してもらった。どんな風景や物が「八王子っぽさ」を感じ、「テンションが上がるか」。アプリで作ったアニメ映像も見てもらい、いちょう並木や都まんじゅうなどを取り入れた。10日間ほどかけて規定の30秒映像に仕上がったが、「朝から晩までこんなに八王子のことを考えたことはない」と、生みの苦しさに苦笑する。

　○...大学では国際ビジネス学科に所属し、特に貿易について興味がある。母親が航空関係の仕事に就いていることもあり、将来は海外を視野に入れた道筋を思い描く。どんな経験も将来の肥やし。「こういったコンテストで初めて１番をもらえたから、うれしすぎる」と笑顔を浮かべる。

　○...コロナと共に過ごしたと言える、大学の２年間。例年ならアメリカで受けられていたかもしれない学部研修もオンラインに。「でも」と一言。画面上で話した現地のカレー屋の主人。コロナ禍で経営がうまくいっていない話から、自分の見聞きした話や思いを精いっぱい伝えたところ、その改善案を採用してくれた。「実際に会えない分、思いの丈を伝えた。エネルギーはあり余っているから」。頼もしい次世代から目が離せない。