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公開日:2023.03.30

八王子市立小中など
「マスクなし」で門出
卒業式 各々の素顔みせ

  • 卒業式を終え、マスクを着けずに退場する児童たち=3月23日、市立第一小学校

 マスク着用について、国の方針で3月13日から個人判断が基本となって約半月--。文部科学省は学校現場での適用を4月1日からとする一方、3月中の卒業式では「児童生徒や教職員は、式典全体を通してマスクを外すことを基本とする」との考えを先月通達。教育的意義を考慮したもので、これを受けて市内の小・中・義務教育学校では「マスクなし」の卒業式が各校で執り行われた。

 「卒業生、入場」。司会の発声で体育館に登場したのは、マスクを外した児童たち。元横山町の市立第一小学校では3月23日、6年生76人の卒業式が行われた。

 2020年春から本格的に流行し始めたコロナの影響で、現在の6年生が3年生だった3月から一斉休校になった。4年生になってからも休校になったり、時差登校でクラス全員と顔を合わせられない日々。不安と変化の中、新しい生活様式に合わせることが求められてきた。小池愼一郎校長は式辞で「コロナに対応しながらの学校生活は大変だったと思う」とねぎらいの言葉も。「当たり前のことができない世の中。だからこそ人より多くのことを考え、人との関わりの大切さを学んだのでは。これからの中学校生活も笑顔を忘れないでほしい」と激励のメッセージを贈った。

 同校では昨年度まで、卒業証書の授与などの場面ではマスクを外していたが、文科省などの通達を受けて今年度は式典全体でマスクを外すことに。校歌斉唱や合唱など一斉に大声を発する場面ではその都度マスクを着用。外すことは強制ではなく個人の事情や判断に委ね、十数人は着用したまま閉式を迎えた。来賓や保護者は式典全体を通して着用を求められた。

3年間回顧しはにかみ笑顔

 卒業生による群読では「楽しい日々に突然現れた新型コロナウイルス」「友達のいることの大切さを改めて実感した」と振り返る場面も。在校生や保護者に見守られながらの退場時には、緊張から解放されたのか、はにかむ姿や笑顔で手を振る姿が見られた。

 参列した卒業生の保護者の一人は、マスクなしの式典について「(子どもは)外すことに不安はないようだった」と振り返った。別の保護者は、事前に着脱をどうするか家庭で話し合って決めたといい「コロナで中止になった行事もあったので、中学校では思い出をつくってほしい。いろんな行事を体験してもらえれば」と、4月以降の学校生活を案じた。

 新学期となる4月1日以降は、マスク着用を求めないことが基本的な方針となる。詳細の留意点などは文科省から追って通達される予定だ。

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