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公開日:2023.04.20

八王子市
ごみ少ない街 頂点奪還
リサイクル率も全国2位

  • 食品ロス削減に「タベスケ」を活用 =CHITOSEYA

 「ごみの少ない自治体」全国1位に、八王子市が2年ぶりに返り咲いた。環境省が先月発表した、2021年度のごみ排出量の少ない自治体ランキング(人口50万人以上の都市)によるもので、八王子市はリサイクル率でも全国2位になっている。市担当者は「日頃からの市民や事業者の減量、資源化意識の高さによるもの。循環型社会をつくっていくため、引き続き協力をお願いしたい」と呼びかけている。

 資料によれば、八王子市の1人1日当たりのごみ排出量は748・2グラムで、2位の京都市よりも9・6グラム少なかった。前回は3位で、1位は2年ぶり7回目(04年以降)。一方のリサイクル率は27・3%で、トップの千葉市より6ポイント低かった。八王子市は04年から3年連続でリサイクル率1位となって以降は、最高で2位止まりだが毎年、上位を維持し続けている。

ウェブ活用し食品ロス削減

 八王子市では04年10月、人口30万人以上の都市としては全国で初めてごみ処理の有料化と戸別回収を始めた。これを契機に市民の意識が高まり、ごみ減量の取り組みが加速した。市は1人1日当たりのごみ排出量を28年度までに740グラム以下に削減することを目標に周知啓発活動を行っており、近年は生ごみの減量に注力。22年10月から「タベスケHachioji」を導入した。消費・賞味期限が迫る食品や商品を安く提供する事業者と、消費者をウェブ上でマッチングするサービスで、食品ロス削減につなげている。

 八日町の「まちの駅八王子CHITOSEYA(ちとせや)」も同サービス利用店舗の一つ。その日に賞味期限を迎える豚汁などをタベスケで提供する。加工品の量り売りやカフェで提供するメニューの提供数を絞るなど、ごみを極力出さない工夫を続ける同店だが、それでも用意していた食品が余ることも。同サービスの開始からまもなく登録した。

 同店の佐藤明子店長は「まだ店舗も消費者も登録者数が少ない。もっと利用者が増えれば、さらに食品ロス削減につながるのでは」と期待する。

3R促進に注力

 環境省の調査に含まれない焼却灰のリサイクルを含む21年度のリサイクル率は34・6%。市は28年度の目標値を従来の「35%」から「35%以上」に引き上げる。

 市担当者は「市民の協力で現在14品目の分別収集を行い、高いリサイクル率を維持できている。22年度から、これまで可燃ごみとして焼却していた『木の枝』の資源化も開始したことでCO2排出量も減少する見込み」と展望。「限りある天然資源の消費を抑制し環境負荷を低減させるためにも、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みを進めたい」と協力を求めていく。

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