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公開日:2023.05.04

子ども食堂カフェ北野
週2で「学習の日」
作業・おやつの場を提供

  • 放課後、勉強スペースとして開放されたカフェ北野(手前の女性は学生ボランティア)

  • 小腹がすき、手づくりおやつをとる児童

 子ども食堂カフェ北野(北野町)で4月25日から、新しい取り組みが始まった。児童らが宿題や自習ができる「勉強の場」の無料提供だ。普段は朝ごはんの無料提供などを行っているカフェの場を放課後も開放することで、食だけでなく学習面など多方面から子どもの成長を支える。

 同カフェが始めたのは、子どもや学生対象のワーキングスペース(作業場所の提供)とカフェ(おやつの提供)を掛け合わせた、その名も「ワーカフェ」。

 毎週火曜と木曜の午後3時30分から7時までで、原則大人の利用は不可。子どもたちは宿題や教科書を持って行き、各自自習ができる。飲食の持ち込みも可能で、店側からおやつや飲み物の無料提供もある。子ども食堂に来ている学生ボランティアが滞在しているので、小中学校レベルの勉強ならわからないところを教えてくれる。

 2021年に開所したカフェ北野。今年2月に一般社団法人化した。現在は、平日朝食を無料提供する「きたのあさごはん」(大人は有料)、学校の長期休みなどに昼食を無料提供する「子ども昼ごはん」(同)などを展開。その他にも、駄菓子屋や誰でも利用できるカフェ、子育て世帯対象の弁当・食料品配布会、夏休みは漫画喫茶など、子ども食堂の名にとらわれないユニークな取り組みを行っている。

習慣 定着化へ

 理事の一人である奥野玉紀さんによると、今までもカフェに来た児童がそのまま宿題を始める光景が日常的だったという。「近隣小学校からも家での勉強習慣がなかなか定着しないという話を聞いていたので、家以外で落ち着いて勉強できる場の需要があると思った」とワーカフェ新設の経緯を説明する。

 4月25日、ワーカフェ初日に奥野さんが用意した手作りおやつはフルーツサンドやフレンチトーストなど。「最初はおやつを食べに来るだけでもいい。お腹を満たして、勉強習慣もついてくれれば」と朗らかに構える。

 放課後の過ごし方といえば、学童や児童館、塾や習い事などが挙げられる。学童は小1〜3までが中心で、その他もそれぞれ料金や飲食の制限がある。奥野さんはこの事業を「放課後の過ごし方の選択肢の一つ」として提案する。この日、由井第一小から来た男児(小6)は小2の弟と来店。「ここなら友達と予定を合わせて一緒に勉強できる。ワーカフェがある日、弟は学童ではなくこっちに来るつもり」と活用予定を話した。

 ワーカフェの利用概要などはウェブサイトから。利用には登録が必要で、学年により滞在可能時間などが異なる。問い合わせは同店【電話】︎042・649・3389。

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