全国１０４件の日本遺産認定団体が一堂に会する「日本遺産フェスティバルｉｎ桑都・八王子」が、11月４日（土）・５日（日）に東京たま未来メッセ（明神町）とＪ：ＣＯＭホール八王子（子安町）をメイン会場に開かれる。文化庁や八王子市、日本遺産「桑都物語」推進協議会などが主催。入場無料。

　日本遺産は、地域の歴史的魅力や特色を通じて、国の伝統・文化を語る「ストーリー」を文化庁が認定するもの。２０１５年から始まり、全国で１０４件が認定されている。八王子市は20年６月にストーリー「霊気満山　高尾山　〜人々の祈りが紡ぐ桑都物語〜」で都内初の認定を受けた。

　同フェスティバルは、全国の認定団体が集結し、各地の歴史的魅力や特色を発信することを目的に実施される。東日本での開催は初。

ホールで記念公演

　オープニングセレモニーは、４日の午前９時30分からＪ：ＣＯＭホールで開催。日本遺産構成文化財の「八王子車人形」（国指定重要無形民俗文化財）と「説経浄瑠璃」（都指定無形文化財）の記念公演のほか、日本遺産に関する基調講演やパネルディスカッションが行われる。

　また同日午後２時からは「日本遺産応援ＬＩＶＥ」も開かれる。ＬＩＴＴＬＥや８ｐｒｉｎｃｅｓｓなどの八王子ゆかりのアーティストが多数出演する音楽ステージのほか、ロビーホワイエに島田電機製作所（大和田町）の工場見学で人気の「１０００のボタン」を出張展示。さまざまな形をしたボタンを自由に押したり、30秒早押しチャレンジも楽しめる。

日本遺産を体感

　東京たま未来メッセでは４日と５日、全国１０４の日本遺産を体感できる展示・体験ブースが並ぶ。魅力あふれる日本遺産に関する公開講座（４日）や、「染織の文化」「山岳信仰・修験の文化」などをテーマにしたミニシンポジウム（５日）も開催。ふるさと納税の返礼品にも登録されている八王子市ゆかりの商品が並ぶ物産展も。このほかにも八王子織物の展示や手織り体験などができる「千百年を紡ぐ八王子織物展」、日本遺産をテーマにした子どもや学生による発表と展示などが催される。

サブ会場も見どころ満載

　ＪＲ八王子駅周辺のサブ会場でもイベント満載。期間中は東放射線アイロードが歩行者天国になり、山車の展示や居囃子、露店も並ぶ。４日の午後１時30分には八王子芸妓や八王子消防記念会らがお練りを行い、えきまえテラスで高尾山薬王院による柴燈護摩も行われる。西放射線ユーロードでは、桑都テラスや中町公園で「伝承のたまてばこ 〜多摩伝統文化フェスティバル」を開催。八王子車人形の公演や八王子芸妓による華麗な演舞、人力車乗車体験などが楽しめる。

　日本遺産「桑都物語」推進協議会の大野彰会長（公益社団法人八王子観光コンベンション協会会長）は「フェスティバルでは八王子の魅力を体感できるイベントをさまざまに用意しているので、ぜひ足をお運びください」と呼びかけている。

　イベントの詳細は日本遺産フェスティバルｉｎ桑都・八王子の公式ウェブサイトで確認を。問い合わせは同協議会【電話】０４２・６２０・７４３４。