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公開日:2024.09.12

園児の弱視、早期発見を
東RCが新奉仕事業スタート

  • 幼児向け検査キットを使用して行われた視力検査

 奉仕団体・東京八王子東ロータリークラブ(白圡保成会長)が9月3日、弱視を早期発見するための視力検査をわらべふじ森保育園(台町)で行った。同クラブが今年度からスタートした奉仕事業の1つで、視力が完成する6〜8才までに子どもの「見えにくさ」を見つけ、早期に治療・矯正を開始することが目的。

 この事業は、全国で啓発活動を行う一般社団法人みるみるプロジェクトの協力を得て、市内で初めて行われた。東ロータリークラブのメンバーで眼科専門医の近藤義之さんが先行して取り組んでいた活動で、今年度からクラブとして支援する方針となったもの。

 検査当日は、みるみるプロジェクトのメンバーの眼科医や視能訓練士が同園を訪れ、3才から5才の園児55人に視力検査を行った。子ども向けの検査キットとして、専用の道具を準備。ゾウ、ウサギ、キリン、パンダが描かれた箱の真ん中に、視力検査用の記号「ランドルト環」を掲出して「ドーナツ誰が食べたかな?」と問いかけることで、空いた方向を答えさせるという方法。保育士たちのいる日常の環境の中、ゲーム感覚で検査を行うことで、園児たちのより自然な状態を観察できるよう工夫している。

視力完成前に治療が重要

 一般的に、子どもの視力は新生児から5才までの間に徐々に上がり始め、6〜8才ごろにほぼ完成すると言われている。生まれたばかりでは0・02〜0・04くらいの視力で、3才で0・8前後、4才で0・9前後、5才で1・0以上あることが目の機能の平均的な発達で、この発達から逸脱していると「弱視」と診断される。ただし、視力が完成する前に発見し、専用のメガネをかけるなどの矯正治療を行うことで平均的な発達を促すことができるという。

 同プロジェクトの鈴木達朗さんは「視力の他にも立体を感じる両眼視機能や左と右の視線がそれぞれ違う方向に向いている斜視など、早期発見できれば大人になるまでに改善できる症状がある」と語り、近藤さんは「今後もクラブとして続けていければ」と展望する。

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