今回は、股関節の疾患についてお話しいたします。股関節痛の原因で最も多いのが、変形性股関節症です。わが国の患者数は１００万〜５００万人（有病率１〜４％）とも言われています。

　股関節の骨の間にある軟骨が加齢による変性や過度な負荷などにより擦り減ると、骨同士が擦れ炎症が起き疼痛を認めます。最初は立ち上がりや歩き始めに脚の付け根に痛みを感じますが、進行すると、夜間も含め常に痛むことや、股関節が曲がらなくなり靴下が履きにくくなったり、階段昇降や長時間の歩行が困難になるなど、日常生活に支障をきたします。

　できるだけ早く診断し、関節への負担を減らすことが大切です。初期症状には、投薬やリハビリが効果的です。関節の変形が進行している場合は人工股関節手術の適応となります。

　当院の人工股関節手術では、可能な限り筋肉や腱を切り離さず温存して手術を行うことで、術後の脱臼の可能性が低く、術後リハビリの回復が早いことがメリットとして挙げられ、数週で退院される患者さんもいらっしゃいます。

　股関節の痛みでお困りの方は、一度、専門医に相談されることをおすすめします。

永生クリニック

東京都八王子市椚田町588-17（永生病院向い）

TEL:042-661-7780

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