落合の京王プラザホテル多摩は昨年末、来年2023年1月15日(日)をもって営業を終了すると発表した。1990年の開業以来、ビジネス・観光客を受け入れ、市内団体の拠点になるなど、多摩を代表する施設の1つになってきたが、新型コロナの感染拡大の影響で稼働率が低下したことや、建物の老朽化などが重なった結果の判断という。
同ホテルは京王プラザホテル(新宿区)の西東京エリアを管轄する系列として90年4月に開業。ビジネス・観光客を受け入れ、市や近くの屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」などと共に多摩への集客につながる企画を実施するなど、地域に貢献。市内団体の拠点としても活用されてきたが、近年は開業30年を超え、建物の老朽化を考慮する必要が生まれたことや、コロナの感染が広がり稼働率が低下するなど、複数の課題が噴出していた。
同ホテルを運営する株式会社京王プラザホテルの担当者は「複数の課題を総合的に判断しての決断」とし、今後については京王プラザホテル八王子(八王子市)に営業を集約していく方針としている。
惜しむ声も
閉館に関する反響は大きい。同ホテルに事務局を構える東京多摩グリーンロータリークラブの杉山真一会長は「さみしいね。1つの拠点が無くなる。街全体で『新しい風』を吹かせていかないといけない」とコメントし、地元で不動産会社を経営する寺澤利男さんは「街のランドマーク的な存在が無くなってしまうのは地域への影響が大きい。賃貸で建物を貸し出し、別の会社がホテル運営することは難しいものか。跡地には多摩センターの顔になれるようなものが来てくれれば」と今後への期待も口にする。
多摩地域を調査・研究する「多摩ニュータウン学会」の理事で明星大学(日野市)の西浦定継教授は「ホテルは地域の拠点に立地するもの。多摩センターエリアの拠点性が薄まってきたとも言えるのでは」とみる。
今後は未定
同ホテル閉館後の同地の活用については所有する京王電鉄株式会社(関戸)の担当者は「今後については施設内のテナントの動向も含め、今のところ未定」と話し、京プラの担当者は「閉館するまでの一年間もこれまでの感謝の思いをもってフェアやイベントを行っていく。多くの方に利用頂ければ」としている。
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