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大和 人物風土記

公開日:2012.06.15

神奈川県高校野球連盟理事を10年務める
賀澤 進さん
大和南高校教諭 55歳

憧れをバネに



 ○…神奈川県高校野球連盟の理事を務めて10年。このほど、その功績が認められ表彰を受けた。高校野球の普及と大会運営に携わりながら、おもに記録係として夏の大会の展望と選手名鑑を掲載した小冊子『高校野球』と、前年の大会記録をすべて網羅した『球音』の編集に携わってきた。「最初は数年でやめるつもりだったのに、あっという間に10年が経っていましたね」と苦笑する。



 ○…座間市の水泳大会を当時の小学生記録で制するなど、「運動が超得意」な子ども時代を過ごし、座間中学校で野球を始めた。高校は野球の名門・東海大相模に進学を希望するも、中学時代の先輩に誘われ大和高校へ。折しも翌年に現巨人軍監督・原辰徳氏が東海大相模に入団。フィーバーを目の当たりにした。「自分が希望をかなえていたら、一緒に注目を集めていたはずなのに」と冗談めかして笑う。その後、高校野球の監督になる夢を持ち、日体大を経て教師の道へ。座間高校を皮切りに、ひばりが丘、大和で教員と監督を続け、現在は大和南の野球部監督として、選手と共に汗を流す日々を送っている。



 ○…25歳で高校の同級生だった奥様と結婚。長男と双子の女の子、3人の子どもに恵まれた。今では全員が小学校の教員となり、綾瀬市と相模原市で教壇に立っている。7月には3人目の孫が誕生する予定だが、「おじいちゃんと呼ばれるのは好きではないですね」と苦笑い。約20年にわたり、毎朝1時間のランニングを欠かさず、フルマラソン出場も50回以上。若々しさを保つため、日々の努力を続けている。



 ○…神奈川で高校野球の監督を続けていく上で、1つの目標がある。それは「憧れだった東海大相模に勝つこと」。選手時代は夏の大会で2度敗戦。監督になってからも、1度も勝利したことがない。「強豪私立に対して、公立の意地を定年までに見せたいですね」。どこか楽しそうに微笑んだ。

 

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