「本居長世をうたう会」の代表を務める 中新井 昌子さん 南林間在住 70歳
「子どもの宝」を歌い継ぐ
○…「赤い靴」や「七つの子」「汽車ぽっぽ」といった多くの童謡を手掛け、『日本の童謡の父』と呼ばれた作曲家・本居長世。その名作の数々に魅せられ、50歳の時に「本居長世をうたう会」を結成。南林間に住んでいた本居長世の三女・若葉さんを顧問に招いて船出を飾った。それから20年。現在では常時60人ほどが参加する大きな会に。「振り返れば、あっという間。少しでも長世の魅力を広げられたのかな」とはにかんだ笑顔を見せる。
○…栃木県出身。歌うことと絵を描くことが大好きな少女時代を過ごし、就職先に選んだのは保育士。「子ども達とふれあい、一緒に大好きな童謡を歌うことができる。まさに天職だと思いました」と笑う。その頃に良く歌って聞かせていたのが、本居長世の作曲した「しもばしら」や「たんぽぽ」だった。結婚後は2人の子どもに恵まれ、毎日、童謡を歌って過ごしたそうだ。「幼児期の記憶は忘れないんですね。今でも子どもと一緒に当時の歌を懐かしむこともありますよ」と微笑む。
○…歌や絵と同じくらい好きなのが花。小学生の卒業文集にも「世界中の花を集めたい」と書いたという。年に2回、土から入れ替えて作る自慢の庭には、常に色鮮やかな花が咲き誇り、近隣の友人がこぞって見に来るほど。また、毎月作る会の歌本にも必ず花の挿絵を入れるそうだ。「元気の秘訣は庭いじり。花からも生きる力をもらっている気がします」
○…今年は会の創設20周年。5月8日には保健福祉センターで記念コンサートを開催する。自らチラシを手にコミュニティセンターなどを回り、PR活動に奔走する日々。「1人でも多くの人に、本居長世の作品に流れる温かさや優しさを感じてほしい」。会員の高齢化も進み、60代から80代が中心となったが、その想いは共通だ。「後世に残したい日本の素敵な文化。私たちが頑張らないとね」。満面の笑みを浮かべた。
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