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大和 人物風土記

公開日:2013.06.14

つきみ野学習センターで展示会を開くポルトガル刺しゅうの師範
増田 百合子さん
中央林間西在住 53歳

「アバウトなのがいい」



  ○…紀元7世紀にイスラムの遊牧民がイベリア半島に持ち込んだ、じゅうたん刺しゅうが起源の「ポルトガル刺しゅう」。一般的な刺しゅうと違い、型枠などを用いず、粗めのキャンバス地に毛糸で模様をつける。20年ほど前にカルチャーセンターで出会い、とりこになった。「温かみがあって、ある程度アバウトでも大丈夫。自分に合っていました」。以来、教室に通い、日本では約40人しかいない(財)日本手工芸指導協会認定の師範資格を取得した。



 ○…洋服の仕立て業を営む家に生まれた。両親の操るミシンが、様々な形の服を生み出す姿を見て育った。そのため、手作りが大好き。切れ端をもらっては人形の洋服を作っていたという。ただ、「大変さが分かっていた」ため、両親の後を継がず、銀行に就職した。「指先が器用だったので、お札を数えるのは得意でした」と笑う。結婚を機に大和に住み、15年前に自宅で刺しゅう教室を開いた。現在は、13人の生徒さんと楽しく批評しあいつつ、普及活動にあたっている。



 ○…講師仲間と美術館などを巡り、絵だけでなく額縁からも模様や色使いを学ぶ。夫と2人で出かけることも息抜きのひとつだとか。これまでに2人で富士山に7回登頂。夫の思いつきで出かけることもたびたびあるアクティブ夫婦。「早朝に目覚めて、気分次第で遠出することも。最近では静岡県の浜名湖まで出かけ、温泉と美味しいウナギに舌鼓をうってきました」



 ○…展示会は6月25日から。つきみ野学習センターで開く。「まだまだ日本では馴染みの薄いポルトガル刺しゅうですが、この機会に多くの人に見てもらいたい」と、生徒の作品も含め60点を飾る予定だという。今後は、発表の機会を増やしていくことが目標。「市内にある他の会場でも展示会をしてみたい。そのためには情報発信も大事。ホームページやフェイスブックの勉強もしなきゃいけないわね」と苦笑した。

 

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