大和版 掲載号:2017年5月19日号
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初めての野鳥写真集を出版した 原 良子さん 市内中央林間在住 78歳

トリのトリコになりました

 ○…65歳で始めたカメラ。マクロレンズで撮影した露草に「こんなにきれいなんだ」と感動して以来、すっかり写真の虜になっている。フィルム撮影は失敗も多く、現像代が月に1万円を超えることも。デジタルカメラの普及で「これだ、と思った」と当時を茶目っ気たっぷりな笑顔で振り返る。今ではカメラ本体にレンズ、三脚など総重量15kgにも及ぶ機材を持ち、撮影に出かける。昨年、ちょっとでも軽くしたくて、機材を買い換えたが「キヤノンに欲しいのがあるんですよぉ…でも100万円以上するのぉ」と口惜しそう。その姿は乙女そのもの。

 ○…野鳥は撮影が難しい。7時間待ってもシャッターチャンスに巡り合えないこともあるという。毎日のように通う泉の森では、同じ鳥の成長を見ることも。親鳥が巣の整備をし、雛が孵り、成長し、巣立つ。しかし、時には残酷な現実にも遭遇する。「生きていくのがいかに大変か、良く解る」。自然の厳しさをファインダー越しに思い知らされるからこそ、真摯に向き合えるのかもしれない。その感性に年齢は関係ない。

 ○…かつて仕事をしている時は不眠症に悩まされ、腰痛で100m歩くのも辛い時もあったそうだ。ところが、写真を撮るようになると「元気になった。歩けるようになったし、歩くとくたびれるのですぐ眠れるようになりました」と微笑む。”微笑む”という言葉がぴったりくる上品な笑顔が印象的だ。

 ○…写真にのめりこんだその姿に一番驚いたのはご主人。「1日家にいた人が、急に外に出ましたからね」と懐かしそうに目を細める。文句一つ言わないばかりか、新機種の広告を見つけると「どう?」、撮影に出かけると「鳥はいた?」といつも気にしてくれる。文字通りオシドリ夫婦だ。1年に1度、流氷の季節に北海道へ出かける撮影旅行が今から待ち遠しい。1週間で4〜5万枚撮るというからその体力にも驚かされる。

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