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大和 人物風土記

公開日:2018.12.21

今年20周年を迎えた大和市地域工業会連合会の会長を務める
芦村 伸哉さん
オーパック(株)取締役 56歳

社風体現する父親像

 ○…市内の隣接する工場や企業が組織化して発足した6つの地域工業会。情報の共有化とスケールメリットを活かそうと立ち上がったのが大和市地域工業会連合会だ。今年20周年を迎え、会員企業は94社に上る。各社協力し、やまと産業フェアへの出展や視察研修、環境美化活動などを行っている。「顔の見える関係ができると仕事がやりやすい」と意義を語る。大和市は住宅と工場が密接するエリアが多く、「地域の人たちと共存共栄」が大きなテーマだ。「震動、臭い、騒音などの環境問題を共有することで果たせる役割は大きい」と力強い。

 ○…東京の生まれ。警察官だった父の転勤で高校時代に茅ヶ崎へ。大学は建築を志したが夢破れ、金属材料工学を専攻。ただ金属の特性を学んだことが、偶然にも今の仕事に活かされているのだから、人生とは解らない。

 ○…大学時代、何度も全国優勝し、多くのプロ選手を輩出したボウリング部に所属。自身もプロをめざした。しかし就職活動をしない息子に業を煮やし、母が親戚の伝手を頼り、某大手企業の内定を「取ってきた」。行きたくない一心で慌てて、就職活動を開始。数社に葉書を送ると「会社を見に来ませんか」と電話をくれたのがオーパック(株)だった。「しつこく電話がかかってくるので」渋々訪問すると、インターホン越しに「お待ちしていました」の元気な声。温かくアットホームな雰囲気に魅かれ、入社を決めた。「その後、母が決めた会社へのお詫びが大変で」と苦笑しながら懐かしそうに教えてくれた。

 ○…自らが魅かれた社風に新風を吹かせたい思いで新人には発破をかける。「特徴ある製品を扱っているのだから、海外で思う存分働くチャンスがあるんだよ」。優しくも厳しい父親に似た思いが見え隠れした。

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