大手と伍し、地元・大和で活躍する企業人を紹介する「Power of Bond in YAMATO」。新年最初の回は、シリウス前のかぞく写真館「スタジオ笑顔」の前田達也さん(57)。
節目に寄り添う幸せのお手伝い
まだ白黒フィルムが主流だった幼少時代。現像液などの酸っぱい匂いが充満する室内。横浜のホテルの中の写真室で働いていた父。「自分も」というイメージは持てなかった。
しかし蛙の子は蛙。高校で写真部に入り、写真学科のある大学に進学。CMなどを手掛ける写真事務所に15年務めた後、父の待つ写真室へ入った。ホテルの代替わりに合わせ、大和に店を構えた。
大手の写真スタジオがキャラクター衣装などを揃え、ショッピングモールで待ち構えるスタイルが主流になった。携帯電話、スマートフォンの普及で誰もがカメラを所持し、簡単に動画も撮影できる、そんな時代。写真館での撮影は決して安価ではなく、さらに七五三や成人式、入学・卒業など晴れの日以外は入りづらくもある。
だからこそ「まちの写真屋」を営むものとして、そして2人の子を育ててきた一人の親として「写真は宝物。きちんと残してほしい」と訴える。
生まれた時の等身大パネルやランドセルを背負った普段着の写真。「育児」真っ最中の両親だからこそ、瞬く間に過ぎてしまい、残せそうで残せない成長の証や大切な思い出を、幸せの形として残す「お手伝い」として様々な提案をする。また「育児は大変。でも10年位。だから楽しんで」、「記念写真はワインと同じ。歳が経っても楽しめる」と若い父母たちを励ましたりもする。だからこそ晴れの日に、成長した姿を見ると我が事のように嬉しくなる。まさに人生に寄り添う仕事だ。「料金をいただくこちらが逆に『ありがとう』と言ってもらえる。不思議な商売です」と嬉しそうに笑った。
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昨年初めて訪れた台湾に魅せられ、店の定休日にあわせ、格安チケットが取れる度に出かける。12月は毎週、機上の人になった。
取材の前には店舗前の『Bond HONDA』でフェイシャルエステを堪能。蒸気で潤った中でのマッサージに「疲れが取れる。癖になっちゃうね」と目尻を下げた。
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