家族の介護「ごきげんカンパニー」の代表を務める 田中 かおりさん 中央林間在勤 46歳
声を上げる事が、今できる事
○…3年前の夏。突然の事故で父が緊急手術。2、3日中に自発呼吸できなければ気管切開、と矢継ぎ早に突きつけられ、「頭真っ白」。無事に手術は成功したが、高次脳機能障害のため記憶や時間感覚が曖昧になり、常に見守りが必要になった。看病していた母が今年2月に他界。要介護の父との2人の生活が始まった。
○…”ケラケラ”と声を立てて笑う姿がトレードマーク。しかし介護を初めて最初の3か月は「毎日イライラしていた」という。「頑張っているのに思い通りにいかない」もどかしさやいら立ち。最初は「私がやらなきゃ」と抱え込んでいたが、思いを友人・知人に吐き出すと、同じような経験をした人の話を聞く機会が増えていった。セミナーの開催も、門外漢の自分が主催することで「一般の人に自分事として考えてもらうきっかけになるのでは」との思いが突き動かした。「何が介護をする人の手助けになるかはわからないが、声を上げやすい仕組みができれば」と声を上げていく。
○…町田市の生まれ。大学を卒業後、ユニクロに就職。店長まで務めたが、ホテルに転職。ソムリエをめざし、中央林間のラパレットに移った。資格を取って、都内へ転職、と思った矢先、母の体調不良もあり断念。母の近くにいながら「ずっと仕事をするには」と保険の営業に。3年の”修行”期間を経て独立した。「お客さんと一緒に歳を取って、自分もお客さんも変わっていくのが楽しい」と魅力を語る。
○…昔から好きだった美術館巡り。普段話すことも聞くことも多く「言葉に揉まれている」生活をひと時離れ「言葉を発しなくていい時間が好き」と笑う。1冊の本を数人で分担して読み、感想を話し合う、読書会も気分転換になる、と最近のお気に入りだ。
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