長年、松任谷由実SURF&SNOWinNaeba期間中、ラウンジで演奏する
斉藤久実さん
下鶴間在住

優しく包むユーミンの調べ

　○…40周年目の今年も大盛況だった松任谷由実さんのホテルリゾートライブ「ＳＵＲＦ＆ＳＮＯＷｉｎＮａｅｂａ」。観客が公演前後にゲレンデを見ながら寛ぐラウンジで18年連続、ユーミンの楽曲を純白のピアノで演奏している。「ホテル全体ユーミン一色。私もファンなので演奏ができて嬉しい」とほほ笑む。

　○…興奮さめやらないライブ後は『恋人がサンタクロース』を、落ち着き始めると『アニバーサリー』を、と雰囲気や混雑状況で曲や音量を柔軟に変えるのが腕の見せ所。常連から珍しい曲のリクエストがくることも。「どの曲もピアノとの相性がいい。毎年、また全日程来る方の期待にも応えられるようレパートリーは数えきれない」

　○…札幌生まれ。住んでいたマンションから漏れ聞こえるピアノの音に魅せられ、４歳からヤマハの教室へ。練習に行き詰まると気晴らしに弾いていたのがＪ─ＰＯＰ。幅広いジャンルが演奏できるピアニストを志し、桐朋学園大学卒業後はホテルから宝塚歌劇まで活動の場は多方面に。２０１１年からはボニージャックスの専属伴奏家も務める。「80歳を超えてなお準備を怠らない彼らのプロ意識はすごい。一緒に曲を作る感覚があり、伴奏はとても好き」

　○…ピアノ調律師の夫との結婚を機に大和へ。５歳の双子の娘は今年初めて苗場に降り立ち、普段と違うママの姿に驚きながらも「誰より早く拍手をして会場を盛り上げてくれた」とにっこり。子育てで改めて気づいた、継続の大切さ。「仕事がない時もめげずに弾き続けてきた自信が、子育てと両立する上で支え」としみじみ。子を通じ知り合いが増えたことも嬉しく、「ママ友とのランチが息抜き。今後はキッズ向けの演奏もできたら」と抱負を述べた。