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大和 人物風土記

公開日:2022.10.21

大和警察署の第56代署長を務める
神田 一穂さん
市内在住 59歳

笑顔絶やさぬ正義の味方

 ○…23年ぶりとなる大和警察署での勤務を署長として迎えた。9月15日に着任。「やるべきことをやるべき時にやろう。そして職場は常に明るく」。大勢の署員を前に笑顔でそう訓示した。現在、大和署管内の特殊詐欺の認知件数と被害額は県下ワーストだ。「市民の皆さんがいかなる被害にも巻き込まれぬよう、署員一丸、関係者一丸となって最善を尽くしたい」と意気込んでいる。

 ○…厚木市に生まれた。警察官の父の背中を見て育ち、幼稚園の卒園アルバムには「僕もお父さんのような警察官に」と夢を記した。その思いは消えることなく、大学卒業後に県警へ。警察学校を卒業し、横浜市南区の交番からキャリアをスタートさせた。2000年代に入ってからは国際テロ対策に従事するなど、時代の流れに合わせるように、さまざまな部門で汗を流してきた。

 ○…署長室には、歴代署長の名が順番に書かれたボードが壁にある。「第30代」の所には父の名が刻まれている。厳しくも優しい憧れの存在だったかつての父と同じ場所に、今はいる。大和署長の内示が出た時、90歳を迎えた父に報告した。「頑張れよ」。その一言がとても重く感じられた。「不思議な縁を感じる。これまでの集大成として、しっかりと職務を果たしていきたい」

 ○…署長として心がけているのが「笑顔」。「署内では常に笑顔でいないと、署員たちの表情が暗くなってしまう。それでは良い仕事はできないと思うから」。寡黙な父とは対照的だが、そんな姿にあこがれた長男は父と同じ道に進んだ。29歳で結婚し、3人の息子に恵まれた。「ここまで来られたのは妻の支えがあったから。いつか恩返しの旅行を計画したい」。定年後の楽しみをこっそり教えてくれた。

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