大和 コラム
公開日:2023.04.07
徒然想 連載301
花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
百花繚乱の今月は、善巧方便(ぜんぎょうほうべん)は、空中に樹を種(う)えるがごとし。又仰いで空中を射て、筈筈(かつかつ)、相拄(あいささえ)、地に堕ちしめざるがごとし、です。
出典は、中国、隋、天台智顗(てんだいちぎ)説、『摩訶止観(まかしかん)』。
意は、釋尊の教化は臨機応変で、誠にたくみであり、まさに空中にさまざまな樹を植栽するようであったり、空中に矢を射て、(先に射た矢を)後から次々に射た矢でささえて、上に押し上げるかのようだ、という事です。
釋尊の慈悲心あふれる教化は、限りなく与え、代償を目的にしない無償な行為だというのです。このような行為を「無償の慈悲」といいます。
私達はこんなにしてあげたのだから、きっといい事があるにちがいない、とか。こんなに頂いたのだから何かしてあげなければいけないと、やたら期待したり、負担に感じたりしてしまう。こういう布施行は、相手を傷つけることになり、せっかくの行為が無駄になると、教えています。
心の用い方、物の与え方一つでも、誠に難しい。なんのためらいもなく、惜しみなく与えるのでなければならない、と師は説いています。
桃蹊庵主 合掌
ピックアップ
意見広告・議会報告
大和 コラムの新着記事
コラム
求人特集
外部リンク
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











