大和市は2日、能登半島地震の被災地の一つで「災害時相互応援協定」を結ぶ富山県高岡市へ災害用救援物資を届けた。市危機管理課の職員2人は、地震発生からおよそ17時間後の同日午前9時に大和市を出発。高岡市から要望のあった飲料水や食料、毛布をトラックで運ぶなど、県内の他自治体に先がける迅速な対応となった。
石川県能登を震源とする震度5強の地震が観測されたのは、1日午後4時6分。この時、市役所となりの商業施設に家族といた同課の吉江英伸さん(43)は私服姿のまま、市役所に直行した。
大和市では、全国60の災害時協定を結ぶ自治体で震度5以上の地震があった際、同課の職員が参集し、情報収集や必要な支援を行う態勢をとっている。4時30分過ぎには6人の職員が集まり、インターネットやテレビなどから情報収集を開始したほか、高岡市にメールや電話で連絡をとり、必要な支援を確認した。
積込作業に市長も参加
同日午後7時30分すぎ、先遣隊による物資の輸送が決まり、職員ら8人は9時30分ごろから「大和ゆとりの森」にある備蓄倉庫で物資の積み込みを開始。古谷田力市長も作業に参加した。
翌2日午前9時、吉江さんと同課の石間伏聡課長が先遣隊として高岡市へ出発した。飲料水や食料、毛布のほか、携帯トイレやおむつを積んだ2トントラックを7時間走らせ、午後4時5分に高岡市役所に到着した。
3日午後8時に大和市に戻った吉江さんは「一刻も早く現地に物資を届けることができて良かった」と振り返った。石間伏課長は「市職員をはじめ現地の関係者たちは不眠不休で働いていた。現地では大きく傾いた電柱や地割れした道路も見られ、地震の影響の大きさを痛感した」と話した。
同課によると、4日午後5時までに、高岡市で確認された能登半島地震による負傷者は3人、死者ゼロ、損壊した住宅は108棟にのぼった。大和市では今後、高岡市から追加の支援要請があれば対応する方針だ。
市の中丸剛仁危機管理監は「県内自治体の中でも早い段階で物資を届けることができた。引き続き職員一人ひとりが意識を高く持ち、対応していきたい」と話した。
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