夏野菜持寄品評会で最高賞の「優等」を受賞した 高橋 康雄さん 中央林間西在住 76歳
大和の野菜広がれ
○…夜明け前に布団を出て、ナスやトマト、キュウリなどの夏野菜が育つ畑へと向かう。丹精込めて育てたナスが6月に行われた夏野菜持寄品評会で最高賞に当たる優等に輝いた。「いいタイミングで最高のナスが収穫できて運がよかった。受賞できてとてもうれしい」と目を細める。品評会が行われることで、「市民の方には身近なところで野菜を作っていることを知ってほしい」とPRにも余念がない。
○…中央林間で明治時代から100年以上続く農家に生まれた。家の仕事を手伝いながら、友人と外で鬼ごっこや木登りをして遊ぶ活発な子どもだった。両親の背中をみて自然と農家を志し、農業高校に進学した。「当時は高度経済成長期。農業系に進学するのは自分だけで不安だった」と振り返るが後悔はない。高校と専門学校を卒業後はアメリカに留学。農場経営や販売方法について学んできた。
○…帰国後は実家の農家を継いだ。当時は収穫したものを市場に出荷していたが、それでは「農家の収益が少ない」と考えた。農業従事者などおよそ50人から出資を募り、農畜産物の販売会社を設立した。「『農家がすることじゃない』などと厳しいことを言われることもあった」と振り返る。現在は、趣味も兼ねて海外に行き、現地の農家を訪ねては情報交換をするなど、農家としての研さんを続けている。
○…品評会は「農家が野菜を作るときに大切な『いいものを栽培できた』というやりがいのために必要である」と考える。しかし、品評会に参加する農家が減少しているという。「農家が都市部で存続していくには、まちのために畑を活かしていく必要がある」と考える。今後は自身の畑に休憩所を設置して憩いの場にすることが目標。
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