一般社団法人 神奈川県歯科医師会の会長に先月就任した 鈴木 駿介さん 国分寺台在住 70歳
あくまで「地域」を基本に
○…神奈川の医療充実や地域住民の健康維持などを主な目的に、歯科保健の普及向上を図る様々な事業を手掛ける「県歯科医師会」。歯科開業医など約4千人の会員を率いる事となった新リーダーは、喫緊の課題の一つとして団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる「2025年問題」を列挙。「必要性が高まる『訪問診療』の拡充など、県の地域医療構想に乗り遅れないよう取り組んでいきたいですね」と、意気込みを語る。
○…自身、国分寺台にある開業医の二代目院長。地域に根差した医療を長年、提供し「かかりつけ医」の先駆け的存在として地元で親しまれてきただけに、任期満了に伴う会長選挙にも「地域を支え、地域に支えられる県歯科医師会創り」を掲げ出馬。海老名など県央4つの地域医師会をはじめ、会員歯科医から多数支持を集め、当選を果たした。
○…一般的に歯科医師会の会長選挙は”学閥同士の戦い”などとも揶揄される。今回の結果はそんな”しがらみ”を一切捨て「地域」を主体とした歯科医師会運営を目指そうとする姿勢に期待が集まった格好。最近では、各自治体の三師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)と介護施設などが一体となり1人の患者を見守る「包括ケアシステム」が注目を集めるなど”地域”に軸足を置く姿勢は、時代の趨勢(すうせい)をも鑑みている。「県内33の地域歯科医師会の活動が、より活発になるようサポートしていければ」と笑顔で話す。
○…就任早々、地域医療に詳しい会員を理事に据えるなど、改革アイデアは枚挙に暇がない様子。一時は盲腸癌という大病を患い引退も頭を過ったが、全快を経て心境も一変。「『もうちょっと働いて』と皆にいわれているような気がしてね」と、白い歯を見せニッコリ。一方、今は趣味の畑仕事にまったく手を付けられない程、責務に没頭する猪突猛進な一面も。新しい県歯科医師会の理想像に向け奔走する日々が、続く―。
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