今年国内最高峰の自動車レース「スーパーフォーミュラ」に参戦する 小出 峻さん 綾瀬市在住 25歳
綾瀬に軸足 最速の一歩
○…綾瀬を拠点にするB―Maxレーシングチームに所属、今年国内最高峰のスーパーフォーミュラに参戦する。昨年ひとつ下のカテゴリーでチャンピオンに輝いた。大きなステップアップを決め、喜びと安堵、新たな緊張の中にいる。成果ありきの世界では順位次第でレーサーの道が途絶えるかもしれない。覚悟を決めてステアリングを握ってきた。
◯…綾瀬市役所に自身の名前が入ったマシンが展示中で「こうして応援して頂けるのは本当に嬉しい。頑張らねば」と意気込む。チーム拠点に通い、スタッフに息を合わせるために1年前から綾瀬で一人暮らしを始めた。行きつけは市役所向かいのタウンヒルズ。「惣菜も何でも揃うし、助けられました。もうすぐなくなるのが寂しい」
◯…東大阪市出身で、小学5年の時にカートを知り、父・良児さんと二人三脚で全日本選手権まで出場した。IT系会社員だった父は整備を学び専属メカニックのようになってくれた。勝てない時はそれまでの動きを一緒に見直し、次につなげた。その後フォーミュラカーのスカラシップ候補生にも選ばれ、レースの階段を駆け上った。コロナ禍の頃は自宅でハンドルつきのシミュレーターに没頭し、腕を磨いた。
◯…趣味は「勝ち負けがはっきりする」格闘技観戦で、座間出身のプロボクサー・井上尚弥選手の大ファン。光綾公園でトレーニングしていると他の競技で練習する人々が目に入り、刺激される。スーパーフォーミュラは最高時速300キロで「これまでとは段違い」。乗り始めたばかりだが表彰台が目標だ。レースでは感情に流されて仕掛けることはせず、全容を見極めて要所を決める。極限のバトルでも論理的に冷静に、ぶれることはない。
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