厚木・愛川・清川 ♯みゅーじっくコラム♭ 音楽の森コラム
公開日:2011.07.08
♯みゅーじっくコラム♭
音楽の森
ピアニスト 倉本 卓
私が一番最初に習った楽器はヴァイオリンです。音程を取るのが難しく、「ド」を押したら「ド」の音が鳴るピアノとは違い、始めは扱いづらかったのをよく覚えています。小学5年からピアノ一筋になりましたが、ヴァイオリンは大変おもしろい楽器でした。16歳の夏、ザルツブルグで行われた講習会でのこと。練習をしていると、優しそうなおじさんが入ってきました。その部屋にあるデームス先生のコレクションである古楽器を見に来たのです。その晩のコンサートで、先生とそのおじさんはブラームスのヴァイオリンソナタを全曲弾かれました。おじさんの正体は、ウィーンフィルのコンサートマスター ゲルハルト・ヘッツェル氏だったのです。残念ながらその翌年登山での滑落事故によりお亡くなりになりました。思い返すとなんとも贅沢な至福の時間!しなやかな弓の動き、綿のような柔らかい音、キラキラした音、むせび泣くようなせつない音、音色の幅の広さに圧巻でした。私はこの時、ピアノの音色に命をかけて演奏しようと誓ったのです。先日、厚木市文化会館で行われた天満敦子さんのコンサートへ出かけました。名器ストラディバリから醸し出す甘く優しい音色に魅了されました。本当に「きれいな音」でした。今回は無伴奏でしたが、次は是非ピアノとのアンサンブルを聴いてみたいものです。
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