厚木歯科医師会 職業活かした身元確認訓練 市町村単位での実施 全国的に珍しく
(社)厚木歯科医師会(田中恭三会長)が中心となり10月6日、東町スポーツセンターで災害時に備えた遺体の身元確認訓練が行われた。訓練には、厚木市や愛川町、清川村をはじめ、厚木警察署や厚木医師会、厚木薬剤師会など、関係11団体・約80人が参加した。
これは、緊急時でも迅速に遺体の身元確認が行えるようにと、同歯科医師会の呼びかけで実施したもの。3月11日に発生した東日本大震災で、身元不明遺体の確認作業に長い時間を要したことを教訓に企画した。 今回の地震では、溺死や焼死など、外傷がひどく外見からは身元確認が困難な遺体が多数運ばれたほか、発見に時間がかかり、白骨化した遺体からも身元を判明させなければならなかったという。そんな中、歯の中から採取できるDNAと、歯のレントゲン写真が身元確認を行う上で大きな役割を果たしたという。
訓練は、相模川三川合流地点での遺体収容を想定して行われた。人形を遺体に見立て、遺体受付けから検視検案、身元確認、安置納棺、遺体引渡し、行政窓口の順番まで、身元不明遺体の発見から遺族引渡しまでの一連の流れを確認した。身元確認では、遺族が歯科医院から借りてきたレントゲン写真をもとに、歯型の照合や治療の痕跡をチェック、発見遺体とレントゲン写真の人物が同一人物かどうかの判断法などが披露された。
同歯科医師会の内田善久理事は「このような訓練を市町村単位で実施するのは、全国的にも例がない試みです。警察や行政、大学、医師会、葬儀業者など多くの方からご協力をいただき、大変感謝しています。市民の安心のためにこれからもこういった活動を行っていきたいと思っています」と話した。
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4月19日