厚木市が市内下古沢で整備を行っている、新斎場の建物工事がこのほど完了し、工事業者から市に引き渡された。今後は周辺の土木や外構工事などを行い、4月1日(日)に供用を開始する予定で準備を進めている。
現在、市内旭町にある斎場(火葬炉4基)は昭和47年の開場以来39年が経過し、老朽化が指摘されていた。また、急速な高齢化の影響で、火葬件数は増加の一途を辿っていることから、市は平成12年度から新斎場の施設計画を進めてきた。
新斎場は、鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)2階建てで、延べ床面積約6700平方メートル。敷地面積は約8万6600平方メートルあり、自然林や緑地帯など、周辺の環境保全・保護に配慮した。事業費は用地取得費や工事費、隣接道路改良などを含めて総額61億7千700万円。
建物は式場棟と火葬・待合棟がつながっている。式場は2部屋あり、椅子席で100人規模の葬儀を一日に2件行うことができる。
火葬・待合棟には火葬炉6基のほか、待合室8室、告別室4室や授乳室、キッズスペースなどを完備。一日に最大で16件の火葬に対応する。また、火葬炉2基分の予備スペースのほか、ペット葬のニーズに合わせて動物炉を建設できるスペースも用意している。
式場の使用料は、市内在住者が2日間で6万円(市外は12万円)。常設祭壇は無く、利用者が委託する民間業者等が持ち込む。
これまで市内在住者は無料だった火葬炉使用料は1万円(12歳以上)に。市外利用者は3万円から7万円になる。市斎場施設整備課は、「全国にある過半数の斎場は有料化している。公共施設の受益者負担の観点から有料化にした」と説明する。
旭町にある現斎場は、3月31日をもって使用停止となり、跡地の利用については現在検討中だという。
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